日経平均はかろうじて3営業日続伸でしたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/04/17 19:04

TOPIX、JPX400はともに3営業日ぶりに反落しています

けさは一時106円台後半までドル高円安が進行したことを嫌気して小安く始まりましたが、その後は米国株時間外取引の上昇を支えに下げ止まり、プラス圏に浮上しました。

ただ日米首脳会談の開催を控えて売買を見送る投資家も多いことから日経平均の日中値幅は約117円にとどまり、東証1部の売買代金は2兆1246億円と引き続き閑散でした。

騰落銘柄数は値上がり517銘柄、値下がり1497銘柄、日経225採用銘柄では値上がり74銘柄、値下がり141銘柄となっており、ファーストリテが1銘柄で日経平均を約24円押し上げました。

日経ジャスダック平均は続落し、終値は2月15日以来となる約2ヶ月ぶりの安値でした。

東証マザーズ指数も続落し、終値は連日で年初来安値を更新して昨年11月15日以来の安値水準となっています。

日経平均が膠着状態だったため、日経平均ボラティリティー・インデックス(VIX指数)は一時前日比で6%低い16.86まで下落し、2月1日以来およそ2ヶ月半ぶりに17を下回りました。 

トランプ大統領が日米首脳会談で日本に貿易不均衡の是正を求めるのではないかとの警戒感がくすぶるなか、ディフェンシブ銘柄には買いが入ったことで日経平均はわずかながら3営業日続伸となりましたが、ファーストリテが約24円押し上げなければTOPIX、JPX400と同じように3営業日ぶりに反落する内容でした。

それでも直近で連日で跳ね返されているボリンジャーバンドの+1σ(今日現在:21831円)をかろうじて上回って終わっていますので、格好はついています。

テクニカル指標はまだ高値圏や高値圏に近いものが多く、引き続き上値の重さも意識されています。

日米首脳会談が大変注目されますが、これをもし無難にクリアできても22000円超では戻り売り圧力も大きいと思いますので、やはり段階的な利益確定売りを進めるイメージだと思います。

新興市場の下落が投資家マインドを冷やしていることから、買い戻し以外で積極的な買いが入りづらい状況になっていると思います。

その新興市場でも、連れ安しているだけの銘柄にはそろそろ投資妙味も出てきそうです。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想