「閑散に売りなし」でジリ高しましたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/02/23 16:30

まだ投資家の不安心理は払しょくされていないと思います

きょうは小高く始まったあとは米国株時間外取引に引っ張られて堅調な展開となりました。

日米ともにVIX指数が低下したことから投資家心理も改善しましたが取引自体は閑散で、実際は週末要因で参加者が少ないなかを買い戻しが中心となってジリ高した格好です。

東証1部の出来高は11億9800万株と今年最低、売買代金は2兆2514億円と今年2番目の低さです。

騰落銘柄数は値上がり1562銘柄、値下がり455銘柄、日経225採用銘柄では値上がり188銘柄、値下がり34銘柄となり、東証業種別株価指数では値下がりしたのは小売りと精密機器だけで33業種中31業種が値上がりしています。

日経ジャスダック平均は7日続伸しましたが売買代金は今年最低で、東証マザーズ指数は反発しました。

騰落レシオ6日はきょうも192.90と上昇しましたが、5日線(今日現在:21934円)にはきょうも届かずに終わりました。

ドル円が107円台に入る円安になっていますので、先物夜間取引は序盤では一段高しそうですが、米国株時間外取引が高く、円安でも取引が閑散としていたことは週末要因だけではないように感じます。

やはりまだ本当の意味での買い安心感は広がっていないのだと思います。

3月限のSQが徐々に近づいてきていることも波乱要因として来週からは意識され始めますが、きょうの流れのまま戻りを試すようですと、やはり短期的な過熱感が早々に高まりますので、そうなったときには利益確定売りを進めた方がいいと思います。

その際には19日の高値22152円や21日の高値22130円がフシ目となるでしょう。

逆にSQまでにもう一度下値をトライするのであれば、押し目は段階的に買いたいイメージを継続しています。

もしそうなったときに買えるように準備しておくことは大事かもしれません。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想