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◎〔週間見通し〕WTIはもみ合いか、50ドル付近で底堅さも=江守哲氏

 江守哲・エモリキャピタルマネジメント代表=来週のニューヨーク原油(WTI)相場はもみ合いか。中長期的には、需給の改善を背景に上昇が続くとみているが、投機家の間に弱気の見方が根強く、上がりにくい。来週の予想レンジは1バレル=50〜52ドル。
 原油の需給環境が改善へと向かっている点は間違いない。これは世界的な需要の増加に加え、石油輸出国機構(OPEC)や非OPEC産油国による協調減産によるもので、経済協力開発機構(OECD)諸国の原油在庫減少という形で数字にも表れている。
 しかし、市場はこうした事実を正しく評価できていない。ヘッジファンドや商品先物系投資顧問(CTA)など投機家の間で、米国のシェールオイル増産への懸念が根強いためだ。実際は、需要の増加や協調減産に比べ、シェールオイルの影響ははるかに小さい。
 現在の相場水準は、OPEC諸国が安定的・継続的に原油生産を行うための最低ラインである60ドルを大きく下回っている。産油国の協調減産は来年3月で期限を迎えるが、価格維持のため減産を延長せざるを得ないだろう。
 WTIの適正水準は65〜70ドルとみているが、投機筋の売りが厚いため、目先は52ドル付近で上値を抑えられた状態が予想される。半面、50ドル付近では底堅さも出てきた。節目の52ドルを明確に上抜けば、チャート要因の買いが入り、上昇に弾みがつくだろう。(了)
[時事通信社]
配信元:時事通信