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なんでか気になるビットコイン◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

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今月4日~6日にかけてのマザーズの急落の真相に迫る。

代表的な仮想通貨であるビットコインの価格上昇は先月すごかった。

1ビットコインの価格は8月17日に初めて4500ドルを突破し、分裂直前の安値から1カ月間で2倍超に急騰した。市場を騒がせた分裂騒動を乗り越え「北朝鮮リスク」を警戒する個人とヘッジファンド経由で短期資金が流入している観測が有る。
個人よりも資金量が格段に大きいファンドの参入が価格を押し上げる半面、需給主導の価格形成には大きな影響力を持つ。グローバルで資金運用するヘッジファンドは今期上期(1~6月)の運用成績は米国債で損失を抱えたところが多かったようだ。
即ち、米国金利は上がると思い米国債を空売りしていたポジションをとっていたので債券単価は上がり、思惑通りに行かず運用成果が上がらなかった。

そこで目に入って来たのがビットコインだ。運用成果を一気に短期で取り戻すにはもって来いの投資対象だ。今年に入り分裂騒ぎがあったものの順調に価格は上昇トレンドを築いていた。しかし、9/4に中国人民銀行(中央銀行)の金融当局は独自に仮想通貨を発行して資金を集める「新規仮想通貨公開(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)」を禁止すると発表した。ICOを「許可を得ていない違法な調達行為」と位置づけ、金融秩序を乱しかねないと判断した。決定は即日で有効とし、個人や企業を問わずICOによる資金調達を停止するよう求めた。
このことがボラを求める日本のマザーズ市場を下落に陥れたトリガーになったのではないかと思われる。

個人・ヘッジファンドも短期で資金を振り分ける投資家とするならばビットコインの穴埋めに手持ちのマザーズの株式の売却で補おうとした可能性はある。ここにきて最近の高値からは30%の暴落で最近市場に参入した投資家の資金は吹き飛んだ。
米国では著名な投資家を招いて投資作戦の講演会で、ハイライトは世界最大の金融機はJPモルガン・チェースの頭取ジミー・ダイモンの「今回の仮想通貨の熱狂は17世紀のチューリップバブルに匹敵する」と、2ヵ所の講演会を回り強調した。
ビットコイン相場は暴落しこの日は1日で23%も暴落した。ダイモンのか、これまで批判的な意見であったモハメッド・エラリアン(独アリアンツ)やマーク・ファーバーも、ビットコインの投機の終焉を強調した。

ビットコイン価格は9月2日に一時4969ドルの史上最高値となったが、中国政府が9月4日にICOを前面禁止し、9月8日には国内の仮想通貨取引所を取引停止としたため、それぞれ4000ドル近くまで下落したものの、またすぐに回復した。つまり中国政府の規制よりダイモン頭取の過激な発言の方が効いたことになる。仮想通貨全般の時価総額はビットコインが史上最高値となった9月2日に1800億ドル(20兆円)もあったが、現在は1200億ドルを割り込んでる。つまり短期間に時価総額の3分の1が「吹っ飛んだ」ことになる。今後もビットコインの動きは株式市場と密接な関係があるで目が離せない。

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加藤あきら (かとうあきら)

有限会社日本あすなろ投資顧問 投資助言・分析者
配信元:達人の予想