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◎〔週間見通し〕WTI、需要好調で強基調続く=江守哲氏

 江守哲・エモリキャピタルマネジメント代表=来週のニューヨーク原油(WTI)相場は、好調な需要を背景に強基調で推移しそうだ。中心限月の予想レンジは1バレル=48.50〜51.20ドル。テクニカルな上値の節目である51.20ドルを上抜ければ、相場は青天井になる可能性もある。
 強気の第1の理由は、米国内の強い需要だ。今週の同国の統計で、原油在庫が大幅な取り崩しとなった。製油所の原油処理量も米エネルギー情報局(EIA)の統計開始以来、最高を記録した。第2は、米国の石油掘削リグ稼働数の増加が頭打ちになっている点だ。現在動いているリグは生産コストが低いものばかり。これから相場が上がればリグ数は増加するだろうが、同時に生産コストも上昇するため、結果として相場は下がりようがない。
 第3に、産油国の生産は今がピークとみられることだ。今後はリビアやナイジェリア、イラクなどに対し、他の産油国からのけん制が強まり、供給は抑制に向かうだろう。
 先物市場参加者の多くはあまりに悲観的過ぎる。これは、米国のシェールオイルへの過大評価と、産油国の協調減産への過小評価のせいだ。しかし、冷静に考えれば、世界の原油需要は中国を筆頭に拡大が見込まれ、原油相場は下がりようがない。
 中長期的に見ると、原油相場の上昇は物価を押し上げるため、米国の利上げにつながる。ただ、欧州経済が好調であることから、外為市場では(ドル建て商品の圧迫要因となる)ドル高が一方的には進みにくい。結果として原油相場は支えられ、株式相場や米経済も堅調という好循環が、今後2年は継続するとみている。(了)
[時事通信社]
配信元:時事通信