☆アキ☆さんのブログ

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最悪なバリ・グラライ空港のイミグレ

今回のバリ旅行は楽しいことばかりではありません。

ある意味、自分の人生の中でも極めてシビアで貴重な体験をさせてもらいました。

インドネシア入国に際しては、ヴィザが必要です。

そして、入国時にはパスポートに到着ヴィザを貼付可能な余白ページが1ページ以上残っていることが条件になります。

そもそも今回のトラブルの元は、自分のパスポートに余白ページがまったく残っていなかったことにつきます。

もちろんすでに増刷してあるのですが、80ページすべてに各国のスタンプがぎっちり押されてあるんですね。

迂闊でしたが、なんとかなると思っていた自分が甘かったです。

とうぜんのごとく、イミグレで引っかかり別室に軟禁されました。

「なぜお前のパスポートはこんなに汚れているんだ?」

「職業は何をやっていて年収は幾らだ?」

「結婚はしているのか?」

ネチネチとどうでもいいような詰問が続きます。

雰囲気はTVでよく見るような警察の尋問にそっくり。

まるでなにか犯罪をやらかしたような扱いです。

「明日のフライトでシンガポールに強制送還する」

もう一人のイミグレの係員はそんなことを喋ってます。

ワタシは冗談じゃないと思ったので、「とりあえず日本大使館に連絡してくれ」と言いました。

その時点でパスポートやスーツケース、財布、カメラなどすべて取り上げられて丸裸同然の状態でした。

最初に反抗的な態度を取ったのが、係員の心証を悪くしてしまったのでしょう。

個室に鍵をかけられ、小一時間ほどほったらかしにされました。

その後、担当の係員と別の男がおもむろに入ってきました。

「君を救いたい。200ドルをワタシに渡せば開放してやる」

もちろん、断りました。

ここで200ドルわたせば奴らの思う壺ですから。

「とにかく日本大使館に連絡してくれ」

しつこいほどそう繰り返しました。

深夜0時を回ったくらいでしょうか。

いやな予感がしてきました。

脳裏にメルボルン事件のことがよぎりました。

メルボルン事件とは、1992年6月、オーストラリアのメルボルン空港に到着した日本人観光客らの所持するスーツケースから大量のヘロインが発見され、有罪判決を受けた事件です。

逮捕された日本人観光客5名は一貫して犯行を否認しましたが、麻薬密輸の罪で懲役15年から20年の刑が確定したのです。

まさか、こんなことになるとは夢にも思わなかったので、悪い方向へばかり妄想は膨らみます。

彼らは、なんだかんだととんでもないいいがかりをつけ、ワタシのバックの中から麻薬が出てきたと捏造することもありうると。

足利事件の菅谷さんのことが他人事と思えなくなりました。

さっきの時点で素直に200ドルわたせばよかったんだろうか。

そんなことも考えました。

もし、インドネシアの刑務所に入れられたらオレの人生もこれで終わりだな。

最悪のケースを想定し、本当にそうなったときに取り乱すことのないよう心の準備をしておきました。

しばらくして、さっきとはまた別の係員が入ってきました。

彼の手からパスポートがわたされ、そこにはしっかりインドネシアのヴィザとスタンプが押されていました。

どうやら、スタンプの押してあるページの上からヴィザが張られたようです。

助かった。

心底ホッとしました。

バリへ入国できることよりも、日本に無事に帰れるということがなによりも嬉しかったです。

なぜ突然開放されたのかあえて聞きませんでした。

まぁ単純に嫌がらせだったんでしょう。

とりあえずイミグレの彼に礼をいい、逃げ出すように空港からタクシーを拾い、クタビーチへ向かいました。

深夜、ひとりレストランで安堵のため息をつきながら、ビールで祝杯をあげたのはいうまでもありません。

しかしなぁ、ホント、バリの空港のイミグレは腐ってますぜ。

出国時や入国時になにかと言いがかりをつけパスポートを返してもらえず、賄賂を請求されるという噂。

本当だったんですね。

無事だったから、今こうやって笑ってられるけど。

運命の女神に感謝!

ま、こんなことはレアなケースだけど、皆さんも気をつけてください。
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1件のコメントがあります
  • イメージ
    dekoponさん
    2009/7/27 21:34
    こんばんは!

    うん、ハラハラ、ドキドキしながら読みましたぁ♪

    海外では、常識が通用しないことってイッパイあるんですね。
    勉強になりました!

    次の旅行のパスポート・・・お気をつけて~♪