ひとこと解説
- 自己資本比率は高ければ高いほど健全(一般的には60%以上)
- 金融業は自己資本比率が他業種と比べて低くても健全
- ベンチャー企業の自己資本比率は一般的に低い
- 業績の悪化に伴う自己資本比率の低下は要注意
詳しく解説
会社は現金や預金、在庫、建物など実に多くの資産を保有しています。自己資本比率とはこうした資産のうちの株主の資産の割合を示しています。自己資本比率は一般的に高ければ高いほど健全だと言われており、60%以上が一つの目安です。ただし、この指標は業種などによっても異なってきます。 例えば一度の工事に多くの資金が必要な建設業では自己資本費比率は他の業種などと比較して低くなっていますので、判断する場合は同業他社と比較して相対的に低いかどうか見る必要があります。
金融業とベンチャー企業は単純に自己資本比率で見るべきではない
その中でも顕著に自己資本比率が低いのは金融業。その主な理由は、お金を運用するのが主な事業で手元に資金を置いていない為です。
もうひとつ例外があります。それはベンチャー企業です。一般的に設立して間もない企業と40年も50年も事業を行ってきた企業とでは積み上げてきた過去の資産が全く違ってきますので自己資本比率はベンチャー企業の方が低い傾向にあります。 業績に悪化に伴う自己資本比率の低下は要注意
金融業やベンチャー企業などの例外は紹介しましたが、一般的に自己資本比率が低い企業は業績が危ないケースが高いのが事実です。その中で最も警戒してほしいのが業績の悪化に伴う自己資本比率の低下は警戒してほしい事象です。その顕著な例は
スカイマーク(9204)です。2014年7末に発表した15年3月期第1四半期の決算です。同社の最終損益は57億9,500万円の赤字(前年同期実績12億4,100万円の赤字)と赤字幅を拡大させています。第一四半期だけで5%自己資本比率が低下、49.6%(同56.2%)まで悪化しています。このような事例の場合購入は注意が必要です。
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