信用取引とは?現物取引との違いを紹介

「信用取引」とは?普通の取引(現物取引)との違い

「信用取引」とは、証券会社からお金、または株券を借りて株式を売買する取引のことです。 証券会社から自分のことを信用をしてもらうことで、お金や株券を借り、取引するということから「信用取引」と言われています。

ただ、株を始めたばかりの初心者にとって「証券会社から借りる」という仕組みは少し分かりづらいので、どういう意味かを理解するよりも、普通の取引(現物取引)となにが違うのか、比較しながら理解していきましょう。

1「信用取引」は普通の取引(現物取引)違い

1-1「売り」から取引することができる

普通取引(現物取引)は、株価が低い時に買い、株価が値上がりした時に売ることで利益を出します。一方、「売り」から取引をはじめる信用取引は、株価が低い時に利益を出すことができます。

信用取引の利益の出し方

1.売った価格
2.買い戻した価格
3.利益

信用取引の利益の出し方

※別途、売買手数料・貸株料(株を借りる費用)はかかります。

信用取引の流れ

売りから取引をはじめることを「空売り」と呼ばれ、具体的には、下記のような順番で空売りが行われます。

  • step1
    証券会社から株を借りる
  • step2
    株を売る
  • step3
    株を買い戻す
  • step4
    証券会社に株を返す

信用取引の流れ
A社の株を100株借りた場合の利益の出し方の例

信用取引の流れ

※別途、売買手数料・貸株料(株を借りる費用)はかかります。

ネット証券で取引をする場合は、1と4の手続きの必要はなく注文をクリックするだけで簡単に空売りすることができます。

実際に取引をする場合は、値下がりすると思った銘柄に投資(空売り)して、利益を狙うことができるということを覚えておきましょう。

ポイント

売りからの取引(空売り)で、値下がり(右肩下がりのチャート)局面で利益を狙える

1-2  入金している金額以上に(レバレッジ)取引ができる

現物取引は、自己資金(証券会社に入金した金額)以上は取引することができませんが、信用取引は、自己資金を担保(委託保証金)にして、自己資金以上の銘柄を取引することができます。

取引するにあたっての条件は証券会社によって違いますが、みんなの株式信用取引口座ランキング1位(2019年4月時点)の楽天証券を例に見てみると、下記の2つの条件を満たせば、資金の約3.3倍までの取引をすることができます

(例)楽天証券の場合

最低委託保証金

30万円

委託保証金率

30%以上

保証金は、制度信用取引と一般信用取引の建玉を合算して、建玉の30%に相当する保証金が必要です。

約3.3倍の資金で取引ができるということは、現物取引に比べ、同じ値動きでも約3.3倍の利益と損失がでるということです。注意して取引しないとすぐに大やけどしてしまうので気をつけましょう。

実際には、委託保証金の3倍までの取引ができますが、慣れるまでは1.2〜1.5倍くらいまで(保証金率70%以上)の取引に抑えることをおすすめします。

ポイント

自己資金の約3.3倍までの取引をすることができる

※ただし、3.3倍で取引するとすぐに大やけどするので、1.2〜1.5倍までの取引で慣れていきましょう

1-3  売買の期限がある

信用取引には、制度信用取引一般信用取引と2種類の取引方法があります。

このうち制度信用取引については、取引を行ってから6ヶ月以内に反対売買(売りから取引開始した場合は、買い戻し)をする必要があります。

現物取引の場合は、買った銘柄が上場廃止等にならない限りずっと保有し続けられますが、制度信用取引の場合、どんなに利益がある状態で保有し続けたいと思っても、どんなに損失が出ても、6月後には強制的に決済されてしまいますので注意しましょう。

また、証券会社からお金や株券を借りている状態なので、日々金利や手数料が取られています。信用取引で長期保有を検討している場合には、注意が必要です。

あわせて制度信用取引と一般信用取引の違いを簡単に比較表で説明すると、以下のようになります。

 

制度信用取引

一般信用取引

概要

取引できる銘柄、借入れた現金や株式を返済する期限などが、取引所規則により決まっている信用取引のこと

投資家と証券会社の間で返済期限などを自由に設定できる信用取引のことで、証券会社によって様々なプランが用意されている

対象銘柄

取引所が選定

原則全上場銘柄

返済期限

最長6か月

顧客と証券会社との間で決定

品貸料

取引所が発表

顧客と証券会社との間で決定

権利処理

取引所が定める方法

顧客と証券会社との間で決定

貸借取引

利用可能

利用不可能

制度信用取引は、証券取引所が選定した銘柄での信用取引になるので選定基準が厳しい分、リスクも一般信用取引に比べて低いため、貸し出し金利は低めになっています。

信用取引の詳しいサービスの違いは、「信用取引口座のおすすめランキング」でご確認ください。

信用取引口座のおすすめランキング

ポイント

・制度信用取引は、6ヶ月以内に決済する必要があるので長期保有はできない

・制度信用取引は、取引所選定した銘柄のみ信用取引できるサービス

・一般信用取引は、証券会社ごとに選定した銘柄や条件で信用取引できるサービス

1-4  売買手数料の他に、諸経費(金利)がかかる

現物取引は、株を購入したあと長期間保有していても手数料などの費用は発生しませんが、信用取引の場合、証券会社からお金や株券を借りて取引するサービスのため、信用取引で保有中の期間に金利など様々な手数料がかかります。

例えば、楽天証券の信用取引で説明すると、下記のような費用がそれぞれの取引種類によって発生します。

 

制度信用取引

一般信用取引

「無期限」

買建

売建

買建

売建

金利(年率)

2.80%

-

3.09%

-

貸株料

-

1.10%

-

2.00%

逆日歩

受取

支払

-

-

※2019/4/16時点の楽天証券の信用取引データ

それぞれの用語の説明をすると難しくなるので、上記のような費用が1日ごとにかかる事を覚えておきましょう。

例えば一般信用取引の買建の場合、年間で1%の利益を出したとしても金利が3.09%かかるので、実質マイナス2.09%の利回りになってしまうので、注意が必要です。

ポイント

信用取引には、日々の諸経費がかかる

2.「信用取引」に向いている投資家

2-1.  株主優待をリスク少なく手に入れたい方

一般的に、株主優待を貰える権利が発生する日を「権利付き最終日」と言い、この日に株を所有していれば株主の権利を取得できるので、「権利付き最終日の翌日」=「権利落ち日」に株を売っても、配当金や株主優待の権利は得られます。

そのため「権利落ち日」以降は、株主優待や配当金だけが目当てだった投資家の売りに押され、株価が値下がってしまう事もあります。

この現象を利用して以下の方法で信用取引を行うと、値下がりリスクを抑えて株主優待を手に入れることができます。

  1. 1. 権利付き最終日までに、欲しい株主優待の銘柄を買う(現物買い)
  2. 2. 1と同じタイミングで、1と同じ銘柄を信用売り(空売り)する
  3. 3. 権利落ち日(翌日)に、現物買いした株主優待銘柄の売却と、信用売りした銘柄を返済買いする
欲しい株主優待の銘柄に対して「現物買い」と「空売り」を同時に行うことで、価格変動のリスクがなくなり優待を手に入れることができます。

ポイント

欲しい株主優待の銘柄に対して「現物買い」と「空売り」を同時に行うと価格変動リスクなく株主優待を手に入れられる

2-2.きちんとリスク管理ができる方

ここで言う「リスク管理」は、利益の出ない銘柄を塩漬け(損益がマイナスの状態で長期間保有し続けること)にせず自分の意志でしっかりロスカットができることを言います。

現物取引の場合は、企業が倒産しない限りは株価が0になり、資産がなくなるということはありませんが、信用取引の場合、最大約3.3倍の資金量で取引するわけですから、レバレッジを最大にした取引の場合、30%株価が下落するとマイナスになる可能性があります。

※実際には、特殊な場合を除いて、証券会社が一定の水準で強制的に決済を行い、マイナスになるのを防ぐ仕組みなどが用意されています。

現物取引の場合、いつか下落が止まるかもと思って、塩漬けして見て見ぬふりをする投資家も多いですが、信用取引の場合、長期間もっていると手数料がかかります。なにより株価の下落で資産が0になる可能性も多いにあります。 自分のルールを作って取引できるようになってから信用取引をはじめましょう。

ポイント

信用取引での塩漬けは現物取引と違って0やマイナスになるリスクがあります。しっかりリスク管理ができるようになってから信用取引をはじめること!

2-3.短期間で利益を狙う

長期保有で利益を狙わず、テクニカル指標を使ったチャートの値動きなどで短期間で利益を狙う方は信用取引が向いていると言えます。

前章までで説明しているように信用取引には、様々な手数料や取引期限が設けられている場合があり、現物取引と違って信用取引は、長期間保有するには適さない取引と言えます。

逆に、ここぞというポイントなど、短期間で勝てる(可能性が高い)と思えるタイミングで、自己資金以上の金額で大きく利益を狙うということに適した取引が信用取引の醍醐味です。

損切りのルールをしっかり設定した上で、短期間で現物取引以上の利益を狙う場合に利用してみましょう。

ポイント

長期取引(数ヶ月〜数年)に、信用取引は向いていない

短・中期取引で、ここぞというタイミングの取引に適している

3「信用取引」って危険なの?

信用取引は、危険な取引というイメージを持たれることも多いですが、実際には、気をつけるポイントを理解していれば大丈夫です。

前の章までの説明の繰り返しになりますが、以下の3点を注意して、信用取引をはじめてみましょう。

  • 資金管理(レバレッジ)をコントロール
  • 資金がなくなる前に自分で損切り(ロスカット)する
  • 逆日歩や貸株料などのコストを意識する

4「信用取引」におすすめの証券会社

ネット証券の信用取引サービスは現物株以上に会社よって違いがあります。 各社の信用取引サービスの違いはこちらでしっかり理解して自分の投資スタイルにあった証券会社を選びましょう。

売建・買建が可能な信用取引口座ランキング

  • 1位楽天証券

    新規売建
    銘柄数
    返済期限
    (長期)
    返済期限
    (短期)
    長期買建金利
    約3580 無期限 14営業日 3.09%
  • 2位カブドットコム証券

    新規売建
    銘柄数
    返済期限
    (長期)
    返済期限
    (短期)
    長期買建金利
    約2249 原則,10年 14営業日 3.09%
  • 3位SBI証券

    新規売建
    銘柄数
    返済期限
    (長期)
    返済期限
    (短期)
    長期買建金利
    約1964 無期限 15営業日 3.09%
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株式投資をはじめる前に

株式投資をはじめる前にまず知っておいてほしいことをコラムにまとめました。
「そもそも株とは?」「株式投資って儲かるけどリスクがあるのでは?」等、初心者の知りたい話題を集めました。株式投資をイチから学ぶ方は、まずはこちらをお読みください。

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  • SBI証券
    人気度
    • ネット証券人気NO.1
    • 取扱商品が多い
    • NISA口座もおすすめ
    取引額ごとの手数料10万円30万円
    約定単位 97円 270円
    一日定額 0円 308円
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    取引額ごとの手数料10万円30万円
    約定単位 97円 270円
    一日定額 --- ---
手数料はいずれも税込、国内株の現物取引の場合の手数料です。2019年4月12日時点の情報です。