分散投資とは?分散投資の効果や初心者におすすめの投資商品とは

分散投資イメージ
2020/02/25更新 2020/02/25作成
ひとこと解説
分散投資の必要性

投資において重要なことの1つが「リスクの軽減」です。それぞれの投資家のリスク許容度は違えど、リスクマネジメントを怠ると理想的な投資は難しくなります。

そこで本記事では、リスク軽減の王道とも言える「分散投資」という手法について詳しく説明していきます

目次

分散投資とは?

投資に少しでも興味がある方であれば「リスクを減らすために分散投資すべき」といった文言を目にしたことがあると思います。

分散投資とは、投資対象や投資を行うタイミングをずらすことで、資産を分散させてリスクを低くし、安定したリターンを狙う投資手法です。相場の格言でも「卵は1つのカゴに盛るな」というものがあります。この言葉からも、いかに分散投資が重要かが分かることと思います。

しかし、一口に「分散投資」といってもその方法は多岐に渡ります。ここからは分散投資のメリットを確認したうえで、主な4つの分散投資の方法について紹介していきたいと思います。

分散投資のメリットとは?

まずは、分散投資によって得られるメリットを確認していきます。しかし「分散投資のメリットはリスクを軽減できることだ!」といきなり言われてもイメージしずらいと思うのでここでは、分散投資しない場合とする場合の2つの例を用いて説明していきたいと思います。

例えば同じ額の資産をもつAさんとBさんがいたとします。Aさんは1つの株式会社Aの株式に資産を集中させていました。一方Bさんは株式会社A、B、C、Dの計4社の株式に資産を分散させていたとしましょう。

分散投資の効果例

そこである日、株式会社Aの業績が悪化して倒産してしまったとします。すると、Aさんは100万円もの大損失を被ってしまいましたが、資産を分散させていたBさんは25万円の損失に抑えることができました。Bさんは資産を分散させていたおかげで大きな損失を回避することができたのです。

このように資産を複数の金融商品に分散させておけば大きなリスクを回避することができるのです。この「リスクの分散効果」こそ分散投資を行う最大のメリットであるといえます。

分散投資の4つの方法

続いて、分散投資においては主に「商品の分散」「時間の分散」「地域の分散」「通貨の分散」の4つの方法があります。それではそれぞれの方法がどういったものでどんなメリットが得られるのか紹介していきます。

2−1.商品の分散

最初は、商品の分散について説明します。商品の分散とは簡単に言うと株式、債券、投資信託、年金、預貯金などの様々な金融商品に資産を分散させて投資を行う方法になります。

商品の分散イメージ1

例えば、一般的に株式と債券は異なる値動きをするとされています。そのため株式と債券に分散させて投資を行えば、もし片方の価格が下落した時に、もう片方が損失を補い合い、安定したリターンを狙うことができます。

このように性質の異なる金融商品をうまく組み合わせることで、大幅な資産の損失を防ぐこともでき、安定した運用が期待できます

また、株式や債券の業種区分に着目して分散投資を行う方法もあります。特定の業種の株式に資産を集中させてしまうと、その業種の株式の価格下落した際に痛手を被ってしまいます。しかし、値動きの異なる複数の業種の株式や債券を組み合わせて分散投資をすれば、そうしたリスクを軽減することができます。

商品の分散イメージ2

2-2.地域の分散

続いて地域の分散投資の説明に移ります。地域の分散投資は「国際分散投資」と呼ばれることもあります。これは特定の地域にのみ投資を行うのではなく、国内以外にも米国、中国、新興国など様々な地域へ分散投資を行う方法です

地域分散イメージ

なぜそんなことをする必要があるのかというと、世界各国の景気は常に変動しており絶対安心の国というものは存在しないからです。もし、日本が急激な不景気に陥った場合、国内株式だけを投資対象にしていた投資家たちはどうなるでしょうか。かなりの損失を被ってしまうことでしょう。

だからこそ、複数の地域へ分散投資を行う必要があるのです。もし様々な地域へ分散投資を行っていれば、国1つが不景気に陥ったとしても、その他の国が好景気であれば損失をカバーすることができます

2-3.時間の分散

次に、時間の分散投資について説明していきます。まず投資は基本的に「安いときに買い、高いときに売る」ことでリターンを狙っていきます。

しかし、自分の予想が外れてしまい結果的に高値で買ってしまうことも当然起こり得ます。そのため、一度にまとめて投資をすると狙えるリターンが大きくなる分リスクも大きくなってしまうのです。

このリスクを軽減するのに有効な手段が「時間分散投資」です。投資のタイミングを数回に分けることで購入価格の平均化が期待できます

例えば500株の株式を購入する場合に時間分散投資を行い、5回に分けて100株ずつ株式を購入したとします。1回目の購入から5回目に購入するまでの株価が以下のように推移した場合、購入価格の平均は1株あたり960円となります。これが平均化した価格です。

価格の平均化
  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均価格
株価 1000円 1200円 1000円 800円 800円 960円

その結果1~3回目の平均購入金額よりも 5回合計の平均購入価格の方が安くなり、高値で買ってしまうリスクを抑えることができます。

仮に1回目に500株まとめて購入した場合と比較すると

・時間分散有り

平均価格960円×500株=480,000円

・時間分散無し

1000円×500株=500,000円

となり、2万円分もお得に買い付けができたことになります。

さらに、時間の分散投資には「ドルコスト平均法」と呼ばれる有名な投資手法があります。方法はいたってシンプルで「毎月◯日に◯円分購入をする」といったかたちで自分が決めた一定のタイミングに決めた金額分だけ投資を行うというものです

ドルコスト平均法イメージ

購入額を一定にすることで価格が高いときは少なく、低いときは多く買い付けることができます。そうすることで、月ごとの平均購入単価を平均化することができ、購入単価を引き下げることができます

そのため投資信託やETFのような長期投資に向いている商品を購入する際に非常に有効な投資手法となっています。

2-4.通貨の分散

通貨の分散イメージ

最後は、通貨の分散について説明していきます。

みなさんにとって一番身近な通貨は「日本円」だと思います。しかし「日本円」の価値も「円高」「円安」といった言葉があるように、常に変動しています。例えば円安時には輸入商品の価格が高騰して家計にダメージを与える可能性だってあります。この例からも分かるように日本円の価値が下がると知らず知らずのうちに不利益を被ってしまうかもしれないのです。

日本円は、2012年頃は1ドルあたり80円ほどで取引されていました。これはどういうことかというと、1ドルを手に入れるのに80円が必要だったということです。しかし、2018年には1ドルは110円ほどで取引されるようになっていました。6年のうちに、80円で手に入れられた1ドルが、110円支払わないと手に入らなくなったということです

これはアメリカで1ドルで売っているハンバーガーを、日本人は2012年に80円で買えたのに、2018年には110円払わないと買えなくなったことを意味します。あるいは、ハワイの1泊100ドルのホテルに、日本人は2012年に8000円で泊まれたのが、2018年には1万1000円払わないと泊まれなくなったとも言えます。この状態をドル高円安が進んだと表現し、日本円の価値が下がったことを表しています

しかし、ドルを保有しているヒトにとっては、2012年にも、2018年にもハンバーガーの値段は1ドル、ホテルの宿泊費は100ドルで変わりはありません。価値が落ちたのは日本円で、ドルの価値は下がっていないからです。

なぜこういうことが起きるかというと、通貨を発行している国そのものの価値が変動するからです。日本の場合だと、少子化の進行や財政赤字の悪化などが心配されています。こうした心配事が積み重なると、日本の将来を不安視する人が増え、日本という国の価値が下がるのではないかと考える人が多くなってきます。それによって日本円を売って、他の国の通貨を買う人が増えるのです。

これはものすごく単純化した説明で、通貨の変動は実際にはもっと複雑なものです。現実には日本円は、世界でも非常に価値の高い通貨に位置付けられているため、日本円を持っていることを心配する必要はそれほどありません。

しかし、それでも日本円の価値そのものは、数年単位では大きく変動しています(他の国の通貨の価値も同じくらい大きく変わっています)。

国際化が進んだ現代では、投資対象や資産を一つの国に絞るのではなく、海外にも振り向けたほうがいいと言われています。超大国アメリカですらリーマンショックが発生しました。こうしたリスクを避けるのが、通貨の分散投資なのです。

通貨の分散を行った際は、米ドルやユーロなどの現金で保有するだけでなく、外国株式や海外ETFに投資することもできます。

世界経済が目まぐるしく変化していく現代において「通貨の分散投資」は自分の身を守るためにもより一層重要な選択肢の1つなのです

3.分散投資のデメリット

ここまで、分散投資のメリットと4つの代表的な方法について説明してきました。しかしどんなものであってもメリットがあればデメリットがあります。ここからは分散投資にはどんなデメリットがあるのかを紹介していきます。

分散投資のデメリットとしては「短期でメリットを得ることが難しい」「投資初心者で商品の組み合わせを考えるのが難しい」といったことがあげられます。また分散するだけの資金量も必要になってくるため投資初心者にはハードルが高く感じられるかもしれません。

たしかに、個別の銘柄や地域、通貨を一から自分で考えるとなると投資初心者にはかなり難しい話になってきます。

さらに、「少額から」購入が可能になっていることも投資初心者にとって嬉しいポイントです。投資信託をはじめとした分散投資に向いている金融商品の特徴としては簡単にいうと以下の3点があります。

  • 少額から投資可能
  • 運用のプロが商品の組み合わせから運用まで行ってくれるため手間がかからない
  • 分散投資の効果が手軽に得られる

どれも投資初心者にとって魅力的なポイントだと思います。そのため、投資をするのは初めてだけど分散投資をしてリスクは抑えたい!と考えている方には特にオススメといえます。

投資初心者でも安心、分散投資にオススメの商品!

最後に、投資初心者の方にもオススメできる分散投資にオススメの商品を紹介していきます。自分の投資目的やリスクの許容度を考えながら吟味してみると、投資家デビューがぐっと近づくと思います。

投資信託

投資信託とは、投資家から集めたお金をもとに、運用のプロが代わりに株や債券などの複数の商品に投資・運用する金融商品のことです。投信と縮めるか、単にファンドと呼ぶ場合が多いです。運用が成功するとファンドの価値が上がり、結果的に投資家の資金も増えるという仕組みになっています。

投信では自分で商品の組み合わせを考えることなく、運用のプロのサポートが得られるというメリットがあります。また、価格も最低100円から購入ができるものもあり、投資初心者でもチャレンジしやすい金融商品です。

投信には様々な種類があり、「株式と債券」や「株式と債券とREIT(不動産投資信託)」など、投信自体が分散投資を目的としているものがあります。また、世界全体の株式に分散投資するファンドや、先進各国の債券に投資するファンドのように、地域分散を目的にしたものもあります。

一方で、特定国の株式だけや、債券だけ、REITだけに投資するような投信も存在します。こうした投信は、それを買っただけでは分散投資になりません。一つの投信で分散投資を行いたいのであれば、投資対象が分散されているものを選ぶようにしましょう。

もちろんこうした特定の対象にのみ投資するファンドを組み合わせて、自分で分散投資を行っても構いません。

ETF(上場投資信託)

ETFとは「Exchange Traded Fund」の略で日本語表記では「上場投資信託」といいます。文字通り投資信託が証券取引所に上場をして、株式のように売買ができるようにしたものです

ETFは投資信託とは異なり「上場」しているので株式と同様に取引を行うことができます。そのため、投資信託よりも取引の自由度が高くなります。例えば1ヵ月に1回、決まったETFを一定額買い付けるようなドルコスト平均法を用いた時間分散投資に向いています。

また、ETFには、日経平均株価やNYダウなどの株価指数に連動するインデックス投信や、債券やREIT指数、コモディティに連動するものなど、さまざまな種類が存在しています。これらを組み合わせることで、商品の分散も可能です。

ETFは低コストで分散投資の効果が得られるオススメの金融商品です

REIT(不動産投資信託)

REIT(リート)とは「Real Estate Invesment Trust」の略で、日本語表記では「不動産投資信託」となります。REITは文字通り対象商品を不動産に絞った投資信託になります。不動産のプロに運用を任せて、生まれた利益の一部を配当としてもらう仕組みになっています。

REITは不動産にだけ投資するものなので、それ単体では分散投資を行っていることにはなりません。しかし、賃貸マンションやホテル、オフィスビル、商業施設のように多岐に渡る不動産に投資してくれるため、株式や債券などと組み合わせた「商品の分散投資」を行ううえで便利です。

また、不動産に時間分散投資を行うことを可能にします。マンションも住宅も、物件価格は最低でも数千万円が必要です。当然、これを分散投資することはほとんどの人にとって不可能です。1月に住宅を1軒買って、2月にマンションを買って、3月にはビルを…などということはできっこないですよね。

しかし、REITであれば時間分散投資が可能なのです。東京株式市場で購入できるREITで、1口あたりの購入価格は安いものなら10万円以下です。これであれば、時間をかけて少しづつ買うことも可能で、不動産が投資対象でありながら時間分散が可能になります。

少ない資金で間接的に不動産のオーナーになれるのはとても魅力的です。不動産運用に興味がある方には、REITは特にオススメの金融商品です

5.まとめ

今回は「分散投資」について説明してきましたがいかがでしたか? 投資には様々なリスクがあり、そのリスクを回避するためには「分散投資」という手法が重要になってくることが理解頂けたかと思います。この記事をきっかけに分散投資に関する正しい知識を身に付けて今後の資産運用に生かしていきましょう。

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