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「16年度下期、スマホ業界の動向は?(1)」ケータイWatch編集長に聞きました!<直撃Q&A>
16年度上期のスマートフォン(スマホ)市場は、米アップルの「iPhone7」発売や格安スマホの販売拡大などが話題を呼んだ。スマホ業界の動向は、キャリア(通信会社)はもちろん半導体や電子部品株の動向にも大きな影響を与えている。今下期以降のスマホ業界の展望と注目ポイントについて、インプレスホールディングス<9479.T>傘下で携帯電話業界専門ニュースサイトを運営する「ケータイWatch」の湯野康隆編集長に聞いた。
●湯野康隆氏(ケータイWatch編集長)
Q1 今年度上期のスマホ業界の動向をどうみていますか?
足もとではMVNO(仮想移動体通信事業者)による格安スマホでの活発な動きが目立ちます。音声通話のサポートを手厚くし、メーンケータイとしても使えるようになってきました。SIMフリーの格安スマホでは、海外企業による端末の参入も活発化しています。このなか、日本のNTTドコモ<9437.T>、KDDI<9433.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>といった3キャリアは守勢に入っているように見えます。
米アップルも守りの姿勢が目立ちます。「iPhone7」が9月に発売されましたが、さほど目新しさはありません。防水機能やフェリカの採用など日本のユーザーが喜ぶサービスを充実しました。しかし、イヤホンジャックを無くしたことをポジティブに捉える向きは少なく、2つのカメラで撮影するデュアルカメラも目新しいものとは言えません。「iPhone7」の販売は、立ち上がりはまずまずかもしれませんが、従来の勢いは感じられませんね。
Q2 今下期あるいは来年以降をにらんだうえで、どんな動きに注目していますか?
スマホに目新しさがなくなっていることが大きな問題です。このなか、足もとでは、スマホを何かとつなげる動きが模索されています。昨年はアップルウオッチのようにウエアラブル端末が話題になりましたが、電池の持続性などが課題となっています。今年はバーチャルリアリティー(VR)向けに、スマホを活用する動きが目立ちます。ただ、VRでの活用に向けてはコンテンツが揃ってくることや、ヘッドマウントディスプレー(HMD)の軽量化など使用感を良くすることなどが求められると思います。現在、ケータイ業界は超高速かつ大容量の通信を実現する「5G」に向けての過渡期にあるように思えます。
また、韓国サムスン電子の「ギャラクシーノート7」の発火事故が話題を集めています。バッテリーの大容量化が進み急速充電などの機能も高まるなか、サムスンに起こった問題は、他社製品でも起こり得ると思います。ただ、サムスンの問題が大きくなったことで同社製品の購入をためらい、アップルを含め他社に需要がシフトする可能性もあります。その意味で、今下期以降のサムスンの販売動向は注目されます。
※「16年度下期、スマホ業界の動向は?(2)」に続く
<プロフィール>(ゆの・やすたか)
1974年富山県生まれ。95年インプレスに学生アルバイトとして入社。日本初のメール新聞「INTERNET Watch」の創刊に立ち会い、そのまま編集部員となる。2000年に「ケータイWatch」創刊。08年より同編集長。新端末や新サービスなど携帯電話市場の最新動向を日々紹介している。趣味はレーシングカート。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
●湯野康隆氏(ケータイWatch編集長)
Q1 今年度上期のスマホ業界の動向をどうみていますか?
足もとではMVNO(仮想移動体通信事業者)による格安スマホでの活発な動きが目立ちます。音声通話のサポートを手厚くし、メーンケータイとしても使えるようになってきました。SIMフリーの格安スマホでは、海外企業による端末の参入も活発化しています。このなか、日本のNTTドコモ<9437.T>、KDDI<9433.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>といった3キャリアは守勢に入っているように見えます。
米アップルも守りの姿勢が目立ちます。「iPhone7」が9月に発売されましたが、さほど目新しさはありません。防水機能やフェリカの採用など日本のユーザーが喜ぶサービスを充実しました。しかし、イヤホンジャックを無くしたことをポジティブに捉える向きは少なく、2つのカメラで撮影するデュアルカメラも目新しいものとは言えません。「iPhone7」の販売は、立ち上がりはまずまずかもしれませんが、従来の勢いは感じられませんね。
Q2 今下期あるいは来年以降をにらんだうえで、どんな動きに注目していますか?
スマホに目新しさがなくなっていることが大きな問題です。このなか、足もとでは、スマホを何かとつなげる動きが模索されています。昨年はアップルウオッチのようにウエアラブル端末が話題になりましたが、電池の持続性などが課題となっています。今年はバーチャルリアリティー(VR)向けに、スマホを活用する動きが目立ちます。ただ、VRでの活用に向けてはコンテンツが揃ってくることや、ヘッドマウントディスプレー(HMD)の軽量化など使用感を良くすることなどが求められると思います。現在、ケータイ業界は超高速かつ大容量の通信を実現する「5G」に向けての過渡期にあるように思えます。
また、韓国サムスン電子の「ギャラクシーノート7」の発火事故が話題を集めています。バッテリーの大容量化が進み急速充電などの機能も高まるなか、サムスンに起こった問題は、他社製品でも起こり得ると思います。ただ、サムスンの問題が大きくなったことで同社製品の購入をためらい、アップルを含め他社に需要がシフトする可能性もあります。その意味で、今下期以降のサムスンの販売動向は注目されます。
※「16年度下期、スマホ業界の動向は?(2)」に続く
<プロフィール>(ゆの・やすたか)
1974年富山県生まれ。95年インプレスに学生アルバイトとして入社。日本初のメール新聞「INTERNET Watch」の創刊に立ち会い、そのまま編集部員となる。2000年に「ケータイWatch」創刊。08年より同編集長。新端末や新サービスなど携帯電話市場の最新動向を日々紹介している。趣味はレーシングカート。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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