丸紅は売り一巡後、下げ渋る 減損計上に「前向きな処理」と評価の声も

　丸紅<8002.T>は売り一巡後、下げ渋る展開。一時前日比１８円安の６５３．２円まで売られたが、その後６６０円台まで値を戻した。２６日の取引終了後、１５年３月期の連結業績の減額修正を発表。最終利益は２２００億円から１１００億円（前期比４７．９％減）へ引き下げた。原油安などに伴う資源事業の固定資産減損損失と、買収した穀物大手ガビロンの不振で、のれんの減損損失が発生した。
　今期業績予想の大幅下方修正が警戒されているが、市場には「前向きな処理」と評価する見方も出ている。ＳＭＢＣ日興証券は２６日、「懸念払拭に向けてまずは一歩前進」とし投資評価の「１」と目標株価の８８０円を継続した。会社側の「処理できるものは全て処理した」とのコメントを評価し、足もとの配当利回りが３．９％の水準にあることから「一段の下落は限定的」とみている。
　同様に三菱ＵＦＪモルガン・スタンレー証券も２６日、「１６年３月期からの再スタートを切るための積極的な処理としてポジティブな印象」とのリポートを出しているほか、みずほ証券も「買い」で目標株価を９３０円としている。

丸紅の株価は１１時３０分現在６６２．０円（▼９．２円）



出所：株経通信（株式会社みんかぶ）