２９日の株式相場見通し＝米株高を好感し買い先行も上値重い展開に

　２９日の東京株式市場は、前日の米株式市場の大幅反発を好感して買いが先行するスタートとなりそうだ。ただ、稲田朋美防衛相による東京都議選に関連しての公職選挙法を軽視した発言や、下村博文幹事長代行による学校法人「加計学園」からの献金疑惑報道など、安倍政権を巡る不安要因が相次いでいることから買い手控えムードもあり、上値は限定的となりそうだ。２９日早朝の東京外国為替市場では、１ドル＝１１２円３０銭台での推移となっている。

　２８日の米株式市場では、ＮＹダウ平均株価が前日比１４３．９５ドル高の２万１４５４．６１ドルと大幅反発した。欧州で金融緩和の早期縮小観測が後退したことから投資家に安心感が広がり、前日下落した米株式市場でも買い戻しが優勢となり、金融株を中心に上昇する銘柄が目立った。ナスダック総合株価指数は、前日比８７．７９１ポイント高の６２３４．４１４と３日ぶりに反発した。

　日程面では、５月の商業動態統計、５月の建設機械出荷額、株主総会集中日に注目。海外では、米韓首脳会談（３０日まで）、米１～３月期のＧＤＰ確定値が焦点となる。（冨田康夫）

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）