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【井川純一の今夜も兜町で一杯】サヨナラの季節

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2016/12/21 17:02
 今日12月21日(水曜日)の日経平均株価は、50円04銭安の1万9444円49銭と小反落。前日の米国市場でNYダウが最高値を更新したことなどを受けてリスクを取る動きが継続し、ちょっと高く始まったんですが、クリスマス接近により外国人投資家が不在、結果として値を消す展開となりました。クリスマスねぇ、今週初めから外国人不在などと言われていますが、イブは24日、本番は25日、そんなに早く“不在”にならなくとも…と、日本人としては思ってしまいます。
              ◆
 クリスマスというと、どうも良い思い出がない。まだ独身貴族(もはや死語かね)のころ、クリスマスが近づくと、かならず彼女にフラれるという“くせ”がついていた。その理由については明確な答えがないが、とにかく当方にとってはサヨナラの季節というイメージが強い。

 クリスマスソングが流れる冷たい街角で、相手の女性が、うつむきながら「ごめんね」という。まったくもって、このセリフを何度聞いたことか。だから、クリスマスと言うと、やけ酒を煽った記憶しかない。ジングルベルは別れの唄、ああ悲しい記憶だよなぁ。

 昨夜は、ガッキーの“逃げ恥”最終回を鑑賞するため万難を排し帰宅。放送開始時間よりもだいぶ早く家に着いたので、逃げ恥開始までの暇つぶしとばかりに、テレ東(テレビ東京ホールディングス<9413.T>)の「開運!なんでも鑑定団」を見た。すると、茶碗が登場して国宝級の「曜変天目茶碗」であると鑑定され、びっくり。なにを隠そう、当方は美術記者だったことがある。いや、正確に言えば「美術品相場」の記者であった。だから、ちょっと骨董にはうるさい……ことにしている。故に「曜変天目茶碗」くらいは知っている。株式専門紙に勤めていたバブル経済全盛時代、日曜版に美術品投資のコーナーがあり、そこの担当記者を兼任させられていた。結局、足掛け20年近く、美術品相場記者を続けることになった。

 バブル時代、株式市場で余ったカネは不動産市場に流れ、さらには巨額の資金が美術品市場に流入することとなる。株式投資家のなかには、美術品の相場師みたいな連中も存在した。また、美術品を巡るさまざまな経済事件も発生するという、そんな時代だった(これについては、そのうち詳しく書こうと思う)。

 当時は、世界的オークション会社・クリスティーズの日本支社長にもインタビューしたこともあったっけ。さらにはシンワアートオークション<2437.T>が上場する前の、同社主催のオークションにも結構顔をだしていた。もちろん、シンワの現社長にもインタビューしたことがある。と、偉そうに書いてきたが、当方実のところ、美術品を見てもな~んにも感動しない上、その価値がまったく分からない。だから、美術館で絵画鑑賞なんて、まさに苦痛このうえなしなのである。

 トランプ次期米大統領でジワリ漂うインフレムード。株高、不動産活況の次は美術品へと資金流入の可能性もある。ちなみに、シンワの株価は330円近辺、上場企業としては国内唯一となる美術品を扱う正真正銘のオークション会社だ。
《KC》

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ
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