東京株式（大引け）＝２４３円高、海外株高を背景に３日続伸

　２９日の東京株式市場は終始買い優勢の展開。前場伸び悩む場面もあったが、後場も買いが続き日経平均株価は１万５６００円台を回復する場面もあった。

　大引けの日経平均株価は前日比２４３円６９銭高の１万５５６６円８３銭と３日続伸。東証１部の売買高概算は２１億８８万株、売買代金概算は２兆２０６０億９０００万円。値上がり銘柄数は１６３５、対して値下がり銘柄数は２７０、変わらずは６０銘柄だった。

　きょうの東京市場は、リスクオフの巻き戻しで上げ足を強める展開となった。前日の欧米株市場が総じて大幅高となり、世界株安の連鎖に歯止めがかかったことが投資家の不安心理改善につながった。外国為替市場では円高含みに推移したものの、これまで売り込まれていた輸出株は買い戻しが先行、欧州の金融株安を引き継いで売られていた銀行株なども戻りに転じ全体相場に寄与した。２７日に続き政府と日銀の緊急会合が開かれたことで、政策期待が膨らんだことも株高を支えた。売買代金は前週末から４営業日連続で売買活況の目安とされる２兆円を上回った。

　個別では、ソニー<6758.T>が物色人気となったほか、トヨタ自動車<7203.T>も買い戻しが入り４日ぶりに反発。ソフトバンクグループ<9984.T>も堅調。ソフトブレーン<4779.T>がストップ高、関東電化工業<4047.T>、アイスタイル<3660.T>も値を飛ばした。ＤＣＭホールディングス<3050.T>も大幅高となった。

　半面、ブイ・テクノロジー<7717.T>が大きく利食われたほか、平和堂<8276.T>が急落。出光興産<5019.T>、昭和シェル石油<5002.T>はいずれも安い。ライトオン<7445.T>、大陽日酸<4091.T>が売られ、キユーピー<2809.T>、J.フロント　リテイリング<3086.T>なども下落した。

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）