“より底堅く”の期待は増大も、もうしばらく“揺れ動き”…?

著者:武市佳史
投稿:2015/04/01 11:09

◆120円挟んだ“揺れ動き”に終始…

※ご注意:予想期間は4月2日と表示されていますが、本日(4月1日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“ドル全面高”は概ね昨日も続きましたが、ただドル円は“揺れ動き”に終始しました。

一時120.358円まで駆け上る場面も見られましたが、そこでは“上値の重さ”が意識されました。
一方で120円を明確に割り込み、NYタイムには119.777円まで売り込まれる場面も見られたものの、そこでは“下値の堅さ”が際立ちました。
注目の米経済指標はまちまち(シカゴ購買部協会景気指数は弱め/消費者信頼感指数は強め)ということで“乱高下”したものの“一方向”に動くことはなく、結局120円ラインを挟んだ“揺れ動き”に終始しました。

◆新年度入りも、米雇用統計を控えて動きづらい…?

こうした中で本日より、東京タイムは“名実ともに新年度入り”を迎えます。
これは先月央から騒がれた「リパトリエーション(海外資産の国内回帰)ニーズ」が完全に剥落する反面、「新発の外貨建投信等」への期待も高まろうといったところです。

もちろん今週の注目は何といっても週末の米雇用統計であり、その前哨戦が本日から相次いで予定されています。
また月初ということもあって、製造業PMI(景気指数)も各国(米・欧・英・中等)から相次いで発表されますので、これらを“一つ一つ確認してからでないと動きづらい”という面も増しています。

◆“より底堅い”は増しているが…?

つまり先月末と比べて「“より底堅く”への期待は増している」ものの、「“一方向に動きづらい”も増している」可能性があるということになります。
つまり“もうしばらくは揺れ動き”を鑑みておかなければならず、場合によっては“大きく揺れ動く”場面がないとも限りませんが、“底堅い”を基本と考え、“そこは絶好の押し目”として対処したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:121.401(3/18高値)
上値4:121.190(3/20高値)
上値3:120.943(ピボットハイブレイクアウト、大台)
上値2:120.650(ピボット2ndレジスタンス)
上値1:120.392(20日移動平均線、3/31高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:120.073
下値1:119.759(日足・一目均衡表転換線、3/31安値、ピボット1stサポート)
下値2:119.488(ピボット2ndサポート)
下値3:119.371(50日移動平均線、14/12/8高値-15/2/11を結ぶトレンドライン、3/26~3/31の50%押し)
下値4:119.200(ピボットローブレイクアウト)
下値5:119.119(3/30安値、3/26~3/31の61.8%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

12:29 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想