4度目の正直なるか? - 119円トライ

著者:武市佳史
投稿:2015/01/30 10:21

◆月末要因も手伝い、ジワリと値を戻す

※ご注意:予想期間は1月31日と表示されていますが、本日(1月30日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

月末ということもあって、昨日は株式・ユーロには買い戻し圧力が、債券には売り戻し圧力がかかりました。

これをリスク回避の後退と捉えたマーケットは、NYダウを220ドル超、米10年債利回りを1.77%へと反発(債券価格は下落)させました。
この影響を受けたドル円はレンジ(117.20~118.80円)下限を割り込むことなく、ジワリジワリと118円半ばへと値を戻していきました。

一方でレンジ上限突破を窺うほどの勢いは、見られませんでした。
このため20日移動平均線(昨日は118.290円)、日足・一目均衡表基準線(同118.303円)付近へと押し戻され、昨日の取引を終えています。

◆ただレンジ上限手前にもドル売りオーダー - 一筋縄ではいかない…?

こうして118円ラインを跨いだ往来を続けるドル円ですが、膠着状態はそれだけエネルギーを蓄積していると考えるのが自然です。
そして「日柄的にはいつ吐き出してもおかしくない」状況であり、“下値の堅さ”を背景に戻した昨日の動きを考えると“今度はレンジ上限を窺う展開”が期待されるところです。

ただ上限の手前(118.50-80円)にはすでにドル売りオーダーがひしめいており、なかなか一筋縄ではいきそうにありません。
GDP/シカゴ購買部協会景気指数/ミシガン大消費者態度指数等の主だった米経済指標が目白押しであることも、発表までは様子見となる雰囲気が漂っています。
昨日の動きに対する調整まで鑑みると、少なくとも発表までは「切り上がった日足・一目均衡表転換線(本日は118.022円)」を下限とする「118.00-50円での揺れ動き」が基本といえるかもしれません。

◆それでもここまで来ると、レンジ上限突破への期待が…!

それでもここまで来ると、“レンジ上限突破(119円トライ)”を窺う流れへの期待は拭えるものではありません。
月末というスケジュール感を考えると“積極的に仕掛けるタイミングではない”のかもしれませんが、特にNYタイム(米経済指標発表)を機にした動きには期待したいところです。
4度目の正直なるか…?

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:119.312(1/12高値)
上値4:119.158(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:118.922(12/23~1/16の61.8%戻し、1/20高値)
上値2:118.780(50日移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
上値1:118.450(日足・一目均衡表先行スパン上限、1/29高値)
前営業日終値:118.280
下値1:118.175(20日移動平均線)
下値2:118.022(日足・一目均衡表転換線、大台)
下値3:117.612(ピボット1stサポート)
下値4:117.383(1/29安値)
下値5:117.265(1/26安値、1/28安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

10:44 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想