あす（２１日）の株式相場見通し＝反動で売り優勢の展開、世界的に値動き荒い流れに

　あす（２１日）の東京株式市場は、反動安の展開を想定。
　２０日の日経平均株価は５７８円高と今年最大の上げ幅で高値引けという最強の足（陽の丸坊主）をみせたが、先物主導で真空地帯を駆け上がった感触。全体の売買代金をみても、ここを買い場と見ての積極的な実需買いが入ったようにはみえない。
　基本的に世界的に株式市場のボラティリティが高まるなか、東京市場は以前にもまして欧米株と為替の動向にリンクしやすくなっている。国内企業のファンダメンタルズは決して悲観するような状態にはなく、決算発表が本格化してくれば、個別銘柄単位の物色意欲も再燃しそうだ。ただ、現在は時間軸的にちょうど幕間にあり、上値追いの足場を欠く局面。逆にいえばマクロ環境を横にらみに先物に左右されやすい地合いといってよい。
　欧州景気の不透明感は一朝一夕には払拭されにくく、欧州株も政策期待だけでは買いが続かないだろう。１０月波乱相場収束のカギを握るのはやはり米国株ということになりそうだ。
　日程面では、１０月の月例報告が内閣府から予定されるほか、９月の全国スーパー売上高などが発表される見通し。また、新規公開株ではＧＭＯリサーチ<3695.T>が東証マザーズに上場する。海外では９月の米中古住宅販売件数に注目。このほか、中国では重要経済指標が目白押しで、７～９月のＧＤＰ、９月の小売売上高、９月の工業生産高、１～９月の固定資産投資や不動産投資などが発表される予定であり、目が離せない。


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）