国内大手証券、日銀ETF買いは日本株を割高にせず

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2017/07/21 14:45
 SMBC日興証券は20日、日銀のETF買いに関して「日本株を割高にはしていない」と分析した。日銀のETF買入額合計は、6月末時点で14.4兆円、時価評価で実に18兆円に達していると考えられる。日銀の間接的な日本株投資は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の日本株資産額の半分程度規模まで膨らんでいるとみられる。

 これだけ巨額な規模に膨らんだ日銀のETF買いがもし減額された場合の日本株全体への影響が気になるが、同証券では「PERと為替の関係、あるいは海外との比較を鑑みると、日本株が日銀のETF買いによって割高になったとは言い難い」という。日銀のETF買いは日本株を押し上げる要因になったというよりも、「ボラティリティ抑制装置として機能している側面が強い」と分析する。

 一方、TOPIX型ETFの買い付け額増加は、「TOPIXには非常に多くの小型株が含まれているため、いわゆる出口戦略はいままで以上に困難となっている」と指摘。遠い将来の話でも「早めにJPX日経400など大型株中心の構成にすべき」と主張している。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ