午後:債券サマリー 先物は続落、新発10年債は5月1日以来の不成立

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2017/06/29 16:19
 29日の債券市場で、先物中心限月9月限は続落。欧州の中央銀行が金融緩和の縮小(テーパリング)に踏み切るとの観測がくすぶるなか、手控えムードが強まった。

 債券先物は売り先行でスタート。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が27日に量的金融緩和を来年にも縮小する可能性を示唆したことに続き、前日にはイングランド銀行(中央銀行)のカーニー総裁が金融緩和の早期縮小に言及したことが伝わり、28日の米長期債相場が下落した流れを引き継いだ。下値を売り込む動きは目立たなかったが、日経平均株価が反発したことが重荷となるかたちで債券は軟調に推移。この日は入札や日銀の国債買いオペがなく、需給面での手掛かり材料に乏しかったことも戻りの鈍さにつながった。

 この日の先物9月限は150円48銭で始まり、高値は150円53銭、安値は150円43銭、終値は前日比8銭安の150円44銭。出来高は1兆6948億円となった。

 現物債市場では、新発10年債の取引が5月1日以来となる不成立。新発5年債の取引も成立していない。20年債の利回りは前日に比べ横ばいの0.565%、30年債は同横ばいの0.815%だった。


出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ