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目先、様子見:下げの本質は益出し

下げの本質は益出し

アメリカの市場が大きく下がったのが直接的なきっかけでしたが、ではなぜ米国人は株を売ったのでしょうか。

この本質は簡単な話だと思っています。要するに、益出しです。かねてから当レポートで述べてきた、トランプラリー以来、積み上がった利益を確定し始めたということです。

これまでそれがでなかったのは(とくに昨年12月に出なかったのは)、新政権が減税を目玉にしていたためでした。それなら、急いで株を売る必要はない、ということだったわけです。

これまで、ダマしダマされ、ここまで益出しをせずにやってきた米国人も、とうとうロシアゲート問題で、大統領の「弾劾」などという言葉がメディアに踊るようでは、なかなか政策立法化は時間がかかる、どころか、夏の連邦議会休会までに間に合わないだろうと警戒し始めたということです。

いつ出てもおかしくなかったのですが、さすがにここへきて、もう時間的には夏までの立法化は間に合わないかもしれない、と思い始めたわけです。

問題は、その益出しは、一過性ですぐ終わるものか、もっと時間がかかるものか、ということですが、これはまだわかりません。

一過性ならV字型反騰、長引くなら中間期末のポジション調整に突入

ザラ場を見ますと、どうやらグローベックス先物は、一応小幅なプラスで推移していましたから、今のところは「なんとかなるのかな」という感じですが、これは今晩フタを開けてみなければわかりません。

一過性で済んだのであれば、V字型反騰になるはずです。そうではないなら、中途半端な戻りは、新たな安値更新に道を開くだけのことですから、調整は本格化し、長引くことになってしまいます。この際、中間期末の益出しとして、本格的にポジション縮小に入ってくるということです。

まだどちらかわかりません。

ただ、外人は日本株に関しては、裁定買い残が少ないので、売り崩す力はまったくないはずです。問題は、出来高がほとんどない中で、わずかな売り物で、株価だけがずるずる下がり続けるという嫌なケースはありうるわけですから、ここから数日は、よく相場動向に注目しておきましょう。

ポジション修正のポイント

本日朝刊(関連記事参照)で述べた通り、基本的には半分現物で構わないのですが、残りの半分は3割キャッシュ、2割を日経ダブルインバースETF<1357>でヘッジをするという一つの提案をしています。

日経平均は、25日線を割っているわけではありません。また、機関投資家が大変重視する3月の月中平均19390円を割っているわけではありません。ただ、外人主導で売られたのだとすれば、彼らがどう考えるかですから、一応上記のようなポジションで様子を見るというのが妥当だと判断したわけです。

この場合、持ち残としてある資産全体の半分に当たる構成銘柄ですが、これはほぼ非景気敏感(ディフェンシブ)銘柄に集約するということです。

実際、残っている景気敏感系はほとんどありません。
だんだんこういうポジションにしてきたのですが、その理由は一重に、ダウ輸送株がどうも不穏な動きをしていたからにほかなりません。

戦略方針変更

朝方告知しましたように、戦略方針は「緊急避難、現物株は半分、残り半分のうち3割キャッシュ、2割を日経ダブルインバースETF<1357>でヘッジ」というものです。

アメリカが、一気に戻してくれれば問題ありませんが、先述の通り、中途半端な戻りだけですと、また安値更新をしてしまうリスクは潜在しているので(なにしろ25日・50日線割れです)、ここはいったん緊急避難モードで、様子を見るに徹したほうが良いでしょう。

今のところ、マクドナルド<2702>、ツムラ<4540>、寿スピリッツ<2222>などがこの状況下で健闘してくれているのですが、これも事態の進捗によっては、どうなるかわかりません。

また、ディフェンシブ銘柄でも脱落していくものは出てくるかもしれません。そのときは、おそらく相場が、一過性のものではなく、本格的な中間期末に向けて、益出しをし終わるまで売りつくされるということになるのでしょう。また、戦略方針を変えなければなりません。

まだ、そこまで決め打ちする必要はないでしょう。

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松川行雄 (まつかわゆきお)

有限会社増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長