為替、日経平均ともにトレンド転換の兆しが出現 

著者:市原義明
投稿:2017/03/22 19:09

◆為替は中段保ち合い離れ、日経平均は75日線割れになった

23日(木)の日経平均は、続落で19000円の攻防を想定します。

22日(水)の日経平均は、米国株急落と1ドル=111円台の円高で全面安の展開になりました。下げ幅は今年最大となり、19000円の節目目前まで下落しました。

今日のポイントは、25日線と75日線を同時に割り込んだこと、今年の安値切り上げのトレンドラインを割り込んだことだと考えられます。

トレンドを支える2つの水準を割り込んだため、下落トレンドに転換する兆しが出現したといえます。

一時的な急落に留まる可能性もありますが、少なくとも投資家の気持ちを大きく変える動きになったと思われます。

また、心理的な悪化もさることながら、ドル円が今年の円高水準を更新して、中段保ち合い離れになっていることも警戒されます。

1ドル=112円を明確に割り込んだことにより、昨年末にかけて1ドル=118円台まで円安が進んでから、『下げ⇒中段保ち合い⇒下げ』のトレンドが発生したと考えられます。

ドル円のざっくりした値幅観測は、1ドル=118円、115円、112円が節目になっていた印象なので、おおよそ3円幅のレンジです。

レンジ幅が意識されると、次の円高目標は112円から3円下の1ドル=109円の可能性があります。一段の円高になれば、日経平均が19000円台を保つ根拠が薄れてしまいます。

明日は急落の反動でリバウンドの可能性もあるのですが、戻り売りに変化したと考えられるため、続落の想定といたします。

ただし、明日も急落すると短期的に下げ過ぎるため、19000円の節目でもみ合う想定です。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想