「森(日経平均)を見ずに木(個別株)を見る」展開が続きそう

著者:市原義明
投稿:2017/03/21 18:26

日経平均の下げ渋りに比べて、主力大型株の動きの鈍さが目立つ

22日(水)の日経平均は、手控えムードで横ばいの想定です。

3連休明け21日(月)の日経平均は、1ドル=112円台の円高が嫌気されて続落になりました。

ただし、下ヒゲを伴う小陽線で終値では25日線を保っており、円高でも下げ渋った印象です。

日経平均は日銀のETF買いの思惑があるようで、直近では前日から安く始まると小幅な陽線になる傾向が続いています。

明日も上値を買う手がかりは少なそうですし、23日に森友学園問題で籠池氏の証人喚問も控えています。手控えムードが続きそうですから、25日線水準の横ばいを想定します。

もっとも、日経平均の値動きは底堅いといえるのですが、主力大型株の値動きからは底堅さを感じない状況でした。

代表的な銘柄では、三菱UFJなどのメガバンク3行がそろって25日線割れ、ソフトバンクは直近の安値を更新し、75日線も割り込む場面がありました。

売買代金上位の主力大型株の一角は、上値の重さから見切り売りが出ている印象でした。

一方、先週末にかけて調整していた新興市場は、日経ジャスダック平均、マザーズ指数ともに反発しており、こちらは素直に底堅い印象でした。

日経平均や主力大型株とは別の資金で動いている市場と考えられるので比較するのはナンセンスなのかもしれませんが、「森(日経平均)を見ずに木(個別株)を見る展開」が続きそうです。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想