“下値試し”は先行しそうも、“レンジ下限割れ”を窺うかは微妙…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/02/27 10:30

◆調整モード継続 - ドル円続落

※ご注意:予想期間は2月28日と表示されていますが、本日(2月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


前日のムニューチン米財務長官発言「ドル高には一定の問題」が尾を引き、先週末もドル円は調整ムードに包まれました。

米早期利上げ観測の後退にて“米10年国債利回りが2.31%へと低下”する場面が見られ、また最終的に11連騰となったものの“一時マイナス圏で推移していたNYダウ”もドル円の上値を重くした印象があります。
112.50円付近に展開していた分厚いドル買いオーダーを吸収すると、111円台へと下値を拡大しています。

◆イベント前で様子見ムードが漂いやすい…?

懸念した“もう一段の下値追い”が先行した格好といえますが、今週の注目は何といっても明日(28日)の“トランプ大統領議会演説”です。
様子見ムードが漂いやすく、動きづらいと考えるのが自然です。
また“ドル円の重さ”が目立った先週末ですが、それ以上だったのは“NYダウの強さ”です。
為替はついていけておりませんが、リスク回避に傾斜する地合いとはいえません。

動意薄を見越す“もう一段の突っ込み売り”が入らないとも限りませんが、“先週末安値(111.937円)”の下には“日足・一目均衡表先行スパン下限(本日は111.811円)”“100日移動平均線(同111.667円)”が迫っています。
“下値を試す”が先行しそうなムードはあるものの、“レンジ下限(2/6-8安値:111.586円)割れ”を窺うかは微妙なところです。

◆すでに“下げ過ぎ水準”にも突入…!?

見方を外している状況は続いていますので、“一旦様子見は継続”とせざるを得ないところです。
それでも“レンジ内での推移”は変わっておらず、それでいて“下げ過ぎ水準”にはすでに入ってきています。
“戻り売り”が意識されやすいのは否めませんが、“押したところは買い拾い”は継続と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.949(2/24高値、大台)
上値4:112.855(2/21~2/24の50%戻し)
上値3:112.740(ピボット1stレジスタンス)
上値2:112.639(2/21~2/24の38.2%戻し)
上値1:112.359(20週移動平均線)
前営業日終値:112.130
下値1:111.937(2/24安値)
下値2:111.811(日足・一目均衡表先行スパン下限)
下値3:111.741(2/9安値、ピボット1stサポート)
下値4:111.667(100日移動平均線)
下値5:111.586(2/6-8安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

10:47 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想