高値更新が続出している小型株市場に支えられて、そろそろ日経平均も動き出す頃合か?

著者:市原義明
投稿:2017/02/21 18:48

◆規模別小型株指数は2015年の高値を超えている

22日(水)の日経平均は、小幅続伸の想定です。

21日(火)の日経平均は、米国株休場の手かがり不足を円安が支えて続伸になりました。

連日の陽線で5日線を上回って調整ムードを払拭しましたし、火曜日としては今年初の上昇でしたから、心理的にいやな流れも断ち切りました。

明日は今年全勝の水曜日ですから、3日続伸で19500円の壁にトライといきたいところです。しかしながら、連日で売買代金が今年最低を更新しているようでは強気になりきれません。

閑散相場で方向感が出にくいとなれば、日経平均の3日続伸は難しそうに感じます。ただし、5日線割れからすぐに回復したことや、25日線も割り込まずに反転したので、調整入りを回避したと考えられます。

日経平均は海外市場や為替次第の面は否めませんが、小幅に3日続伸し、19500円に再トライを想定します。

一方、日経平均が動かず、東証1部の売買代金が今年最低でも、相場の地合いは悪くありません。

むしろ、小型株中心に手がけている個人投資家の方は、日経平均は動かなくて構わないと考えている人もいるのではないかと思います。

新興市場では日経ジャスダック平均が8日続伸を達成、マザーズ指数は続伸し、ともに年初来高値を更新しています。

また、東証1部でも規模別小型株指数は昨年来高値圏に位置し、さらに日経平均が2万円を超えていた2015年の高値も超えています。

振り返ると昨年の年初から株式市場が暴落したとき、春先に向けて回復が早かったのがマザーズ指数でした。当時はAI、バイオ、自動運転などのテーマ物色が盛んで、戻りの鈍かった日経平均とはまったく違った動きをしていました。

現在は昨年と物色が違うものの、同じ時期に小型株物色が盛んになりはじめています。本日は東証マザーズ市場のゲーム関連のアカツキが東証1部のトヨタの売買代金を上回り、人気株に売買が集中する象徴的な出来事が起こりました。

ニュースや市況解説では日経平均の動きが株式市場全体の動きのように説明されることが多いので、「閑散相場、方向感ない」ばかり目にしてしまうと、さえない相場展開だと勘違いされてしまうのではないかと思います。

小型株市場に高値更新が続出して相場のムードはそれほど悪くないと思いますから、そろそろ大御所の日経平均も年初来高値にトライする意地を見せて欲しいと考えています。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想