“売られ過ぎ”の印象あるも、本日は“膠着”…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/02/20 11:04

◆上下共に勢いを欠くも、もう一段下値拡大

※ご注意:予想期間は2月21日と表示されていますが、本日(2月20日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


積極的な動意に乏しく、上下共に勢いを欠く動きでした。
ただ“リスク回避姿勢”は継続しており、“もう一段、下値を拡大”しました。
一時2.40%割れへと低下した米10年国債利回りにつれて、ドル円は112円半ばへと押し下げられています。

もっともNYタイム以降は対ユーロ・対スイスフランでドル買いの勢いが勝るなど、明確な方向性が見られたわけではありません。
米3連休に向けた“ポジション調整が優勢”は変わりませんが、“積極的な売買も手控えられやすい”が下値を支えたと見られるところです。

◆米休場では“動意は乏しい”…?

こうした中、本日はその米国市場休場(プレジデント・デー)を迎えます。
“動意の乏しい”展開が想定され、“膠着”を強いられそうな雰囲気が漂っています。

「2-3週間以内に驚くべき税制案を発表」への期待感は根強いものがありますが、「トランプ政権の信認低下」が相殺する可能性は高そうに思います。
一方で欧州では「仏大統領選への警戒感」「ギリシャ債務問題再燃」等の懸念を抱えていますが、これは“リスク回避の円高”になり得る反面、“ドルを売り込みにくい”材料でもあります。
NYダウは連日の史上最高値更新を見せるなど、マーケット環境が悪化した様子も見られておりません。

オーダー状況を見ると“112.60-40円のドル買いオーダー”が分厚い反面、“113.30-50円のドル売りオーダー”がガッチリと押さえ込んでいる感があります。
“やや売られ過ぎ”の印象もあり“押したところは買い拾い継続”と見ますが、本日は“同レンジ内での膠着”と見るべきか…?

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:113.600(日足・一目均衡表基準線)
上値4:113.500(2/17高値、2/15~2/17の38.2%戻し)
上値3:113.373(ピボット1stレジスタンス)
上値2:113.282(20日移動平均線、日足・一目均衡表転換線)
上値1:113.000(大台)
前営業日終値:112.868
下値1:112.616(2/17安値)
下値2:112.489(ピボット1stサポート)
下値3:112.378(2/7~2/15の76.4%押し)
下値4:112.111(ピボット2ndサポート)
下値5:112.004(20週移動平均線、大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:22 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想