“ドル買い”の機運乏しいが、これは“ドル売り”も同じ…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/02/17 11:01

◆“もう一段の下値拡大” - 113円前半まで下落

※ご注意:予想期間は2月18日と表示されていますが、本日(2月17日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


目先は“揉みあい”と見ましたが、昨日は“もう一段の下値拡大”を演じました。

115円に乗せ切れなかったことに端を発した“ドル売り”が尾を引いており、113円前半へと売り込まれました。
NYダウを除く主要株価指数が下落したことも、“リスク回避の円買い”を誘ったと見られるところです。

◆“さらなる下値追い”も警戒されるが、米3連休を控えるスケジュール感

こうしてドル円は、イエレン議会証言後の上昇分を全て吐き出しました。
米利上げ観測もそれほど盛り上がっておらず、“トランプ政権の信認低下”も上値を押さえていますので、テクニカルと共に“さらなる下値追い”が警戒されるところです。

ただ来週初にかけて、米国市場は“3連休”というスケジュール感を抱えています。
個人的には囃されただけと考えていますが、懸念材料の1つとされた“米国債利払い/償還”から派生した“リパトリエーション(円転による国内回帰)”への思惑も、時期的に峠を越したと見るのが自然です。
米経済指標は好内容を続けており、昨日までの下落に対する反動調整への期待もあります。

“ドルを買い上げづらかった”のは事実ですが、これは“ドルを売り込む”にも同じことがいえる…?
「押したところは買い拾い継続」と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:114.301(2/16高値、2/15~2/16の61.8%戻し)
上値4:114.013(2/15~2/16の50%戻し、大台、ピボット1stレジスタンス)
上値3:113.793(2/15~2/16の38.2%戻し)
上値2:113.600(日足・一目均衡表基準線)
上値1:113.521(2/15~2/16の23.6%戻し)
前営業日終値:113.243
下値1:113.081(2/16安値)
下値2:113.000(大台)
下値3:112.854(2/10安値、2/7~2/15の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値4:112.378(2/7~2/15の76.4%押し、ピボット2ndサポート)
下値5:112.000(大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:24 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想