就任式は期待された「更なる規模の拡大」がなく不発、週足は戻り売り トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2017/01/23 11:20

今後は持合いから「戻り売り」目線で


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■週末は、多くの参加者が注目していた「米大統領就任式」が行われましたが、リスク選好を再稼動させるには、就任式での彼のコメントに注目したかったのが本音です。しかし、結果的には「米国第一主義」しか手がかりがなく、不発に終わったことは確かです。それがゆえに相場も持ち合いになってしまいました。


■今後は、このトランプラリーを再稼動させるには、やはり具体的な何かがなければ再稼動しないとみています。しかし、稼動させるにも余り時間がかかるようであればその火も次第に鎮火する恐れもあるので注意したいです。


〜就任直後のトランプ大統領のとった行動で通商政策が今後大転換〜

■グローバル化を目指した世界経済もこのTPP離脱によってすべては始まったとみています。自由貿易の促進を目指したG7の結束も揺らぐ可能性すらありそうです。
米国第一主義を最優先にするがゆえに貿易不均衡なものはすべて排除するスタンスは貫きそうです。その意味では、中国や日本、そしてメキシコにおいては今までの貿易不均衡を倍返しするかのごとく、不合理なFTAを突きつけてくる可能性がありそうです。


■ドルドルインデックスでは・・・
既に昨年のドルインデックスは大統領選前からドル高トレンドになっていたのが良くわかります。移動平均50日線に沿って上昇しているのがわかります。

しかし、数日前からこの上昇トレンドのサポートとして作用した移動平均50日線もブレイクダウンし、逆に上値抵抗になっているのがわかります。


■ドル円もドルインデックスと同様に、移動平均50日線をサポートに上昇していましたが、数日前から下方ブレイク、現在はその50日線付近で取引しています。

このレベルからやや高値を切り下げだせば、中期目線では、移動平均75日線(20日現在:111.23円)も視野に入れる必要もありそうです。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想