【8月30日の日経平均予想】反動の急落に要注意

著者:西村剛
投稿:2016/08/29 17:31

上昇相場は一時的

日経平均株価が大きく上昇しました。日経平均株価は前日比2.3%プラスの16737円49銭、東証マザーズ指数は前日比0.3%プラスの896.89ポイントとなっています。

日経平均株価が上昇した理由は、「為替」です。

米国で年内に利上げの可能性が強まったの受け、為替が1米ドル102円まで円安が加速。それに伴い日本株も輸出関連株を中心に大きく上昇しました。

「株価の上昇でひと安心だ」

そう思っている方もいるかもしれませんが、私は若干不安を覚えています。

その理由は、利上げによって米国株が頭打ちになり、その結果、日本株もう一段下落するのではないかと考えているからです。おそらく米国が利上げを実施すれば日米間の金利差が拡がります。今はその期待を織り込んでいる段階です。ですので「期待」によって為替や株価が動いている状態です。

けれども実際に米国が利上げを行い、「期待」が「事実」に変わったあとが要注意です。おそらく為替は落ち着きを取り戻し、また米国株は利上げによって下落する可能性があります。そうなってくると今度は日本株は為替の円安期待が剥がれた状況で、かつ米国株の下落と連動し、日本株も再度下落するのではないかと考えているのです。

今は急激にに為替が円安になったため、株価は急騰しましたが、米国の利上げを織り込んだ段階で、日本株の上昇も一服、そこから更にもう一段何らかのプラス材料がない限り、下落トレンドに回帰するのではないかと考えています。

30日の日経平均予想は、29日に急騰した反動から「大幅安になる」と予想します。
西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想