“自律反発の域に留まる”が自然だが、“目先の余波”は続かない…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/06/27 10:44

◆まさかの「離脱(Brexit)勝利」でマーケット大混乱!

※ご注意:予想期間は6月28日と表示されていますが、本日(6月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


まさかまさかの「離脱(Brexit)勝利」は、マーケットに大混乱をもたらしました。

リスク回避姿勢の台頭にて円は全面高となり、ポンド円が約27円の急落を見せる中、ドル円は100円の大台を一気に割り込みました。
99円割れ寸前というのは、実に2013年11月以来の水準となります。

もっとも早朝につけた106円後半からの急落幅は8円弱に達しており、“往き過ぎ感”がさらなる下値追いを抑制しました。
100円割れの滞空時間は“わずか1分ほど”に留まり、その後は急速に値を戻していきました。
ただ上値が重い展開そのものが変わることはなく、「103円前半まで一時的に値を戻すのがやっと」といった様相は続きました。

◆リスク回避が中長期的におよぶ可能性は否めないが…

英国のEU離脱は「英国/EU」のみならず「世界経済全体」への不透明感を高める要因となることから、リスク回避姿勢は中長期的に継続する可能性が否めません。
当然、円買いを促す要因としても、機能し続ける可能性が高いことを意味します。

◆ただ今回の決定がさらに円買いを促すかは疑問 - 目先の余波は続かない

一方で先週末の円全面高は、流動性の乏しいオセアニアタイムにおける「残留(Bremain)優勢」との世論調査(事実上の出口調査)が増幅した感が否めません。
100円割れの滞空時間や今朝方のオセアニアタイムにて仕掛け的な円買いがそれほど高まらなかったことは、「混乱の余波は強くなく」「目先のリスク回避⇒円買いも一旦収束」という可能性も考えられます。
前代未聞の事態だけに「混乱はまだ続く」と考えるのが自然ですが、混乱を増幅させないよう「主要中銀間ではセーフティネット」も構築されています。
今回の離脱決定がさらなる円買いを促すかといえば、その可能性はそれほど高くないように考えます。

◆大相場を演じた後であり、“もう一段の戻り”も狙える局面…?

もちろん“自律反発の域に留まる”と見るのが自然ですので、“戻り売り”を考えている向きは少なくないでしょう。
ただし大相場を演じた後であり、前記した状況から“もう一段の戻り”が狙える局面でもあります。

神経質な展開が想定されますので、売り方・買い方共に「確実なストップロス」が欠かせない局面と考えます。
その上で混乱の余波を睨みながら、新たに仕掛ける向きが参入してこなければ、今回の結果における“さらなる下値は限定的”“もう一段の戻りが期待できる”と考えたいところです。

「選挙は水物」とはいいつつも、英国民投票の行方を「完全に見誤った」筆者の見方ですが…。

ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:104.934(6/24高値~6/24安値の76.4%戻し)
上値4:103.781(6/24高値~6/24安値の61.8%戻し)
上値3:103.237(6/24安値後の戻り高値)
上値2:103.000(大台)
上値1:102.849(日足・一目均衡表転換線)
前営業日終値:102.290
下値1:102.000(大台)
下値2:101.580(6/24安値~6/24戻り高値の38.2%押し)
下値3:101.068(6/24安値~6/24戻り高値の50%押し、大台)
下値4:100.555(6/24安値~6/24戻り高値の61.8%押し)
下値5:99.922(6/24安値~6/24戻り高値の76.4%押し、大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:19 ドル円 抵抗・支持ライン追加
12:19 誤字修正
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想