■過熱感を示す指標は未だ40ポイントと、下げ余地あり?

著者:平野朋之
投稿:2016/02/08 11:28

■NYタイムまでは117円を挟んでのレンジの狭い一日を想定


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■先週末の米雇用統計の捉え方は意見の分かれる
内容となりました。

非農業部門雇用者数の増加数が15.1万人と事前の
予想値の19万人に届かず。

しかし、失業率に関しては2008年2月以来の水準に
低下しました。
更に、賃金時給は0.5%増となり、賃金上昇が確認された
ことでインフレに傾く可能性が強まり、3月追加利上げに
対して判断が難しくなっています。


■日銀のマイナス金利導入発言で上昇した分を完全に
打ち消した先週のドル円ですが、依然として3月利上げに
対して否定的な見方が市場を重くさせているようです。

金利差だけを見れば通常、ドル買いに走りたくなるところ
ですが、市場のセンチメントの悪さやアクといったものは
まだまだ奥深いようです。

その根本にあるのがやはり原油価格低迷です。


■今週の焦点としては、低迷続きの米国経済指標
(特に12日小売売上高)が焦点なのと同時に、10・11日に
予定しているイエレン議長の議会証言で、どの様な
コメントを残すのかによって相場は大きく変動する
ものとみています。


■本日は、雇用統計発表後で材料が乏しいことから
117円を挟んでのレンジの狭い一日を想定しています。

しかし、1月の安値(116.00円)には警戒しておいた方が
いいとみています。




■テクニカル面では、日足ベースで上値ポイントに
関しえは、ボリンジャーバンド-1σ(116.93円)、
センターバンド(118.17円)。

下値ポイントとしては、先週末安値(116.31円)、
ボリンジャーバンド(115.79円)とみています。

過熱感を示すRSIでは未だ40ポイントと、これほど下げても
売られすぎ感は無く、下げ余地は十分にある様に思えます。

やはり、昨年8月安値、先月安値の116円が肝です。
このレベルを引値ベースで超えるようであれば、
新ステージ突入と想定しておくべきでしょう。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想