ユリウスさんのブログ

最新一覧へ

« 前へ539件目 / 全702件次へ »
ブログ

松茸のようなもの

72ca2cf63  

 「いきいき塾」は昔の地方名でいえば「丹波」にある。丹波は兵庫県と思っている方が多いが、実は京都府の北部が含まれている。それで京都府南丹市のように、京都から近い丹波は兵庫県の丹波と区別して「口丹波」と呼ばれたりする。
 いずれにしても山国で、そこで生まれ育った翔年は「丹波の山猿」を自認して六十有余年を生きてきた。
 この地は山の幸が多い。猿が食べるにはもったいない山の幸の宝庫。


1 丹波松茸:
 色が少し黒くて、香りがすばらしい。土瓶蒸し、焼きマッタケが最高。昔は取りたての松茸を、山ですき焼きをして食べる贅沢をした。標準語のようにマツタケと発音しないで丹波の山猿はマッタケと言う。
2 丹波栗:
 粒が大きくてうまい。「クリより旨い十三里」なんて地口があるけれど、やはり丹波クリの方がうまいと翔年は信じている。
3 丹波黒豆:
 枝豆として食べると最高にうまい。また、この黒豆で作った豆腐は自然に薄い紫色になり、なかなかきれい。湯豆腐でも冷奴でも乙なたべもの。
4 筍:
 孟宗竹のタケノコは大きくて柔らかくてうまい。
5 柿:
 特別なものはないが、どんな種類でもよく育つ土地柄。
6 鮎:
 保津川の上流の大堰川は水がきれい。そこで友釣りでとって、すぐ河原で塩焼きにして食べるのが最高。 
7 京野菜:
 最近になって人気がでてきたみたい。
8 丹波ワイン:
 これも最近のこと、まだ飲んだことがありません。

 お国自慢はこのくらいにさせてもろて、この季節の松茸にちなむ老舗の「いとはん」のお話でゴキゲンを伺います。

 本町の大店の大事な「いとはん」、何かの病にかかって番頭はんと医者通い。
番頭 「お陰げさんで、だんだんに、ようなってきやはりました。このごろは、くいもんの好みもいわはります。鱚(キス)、長芋なんぞは食べてもろても、よろしおますか?」
町医者 「おう、もうそろそろ、ええやろ。いろんなもん、おたべ」
番頭 「松茸のようなものは?」
町医者 「うーん、それはなぁ、あきまへん。あかん! あかん!」
番頭 「えっ、松茸がなんであきまへんのや?」
町医者 「松茸はよろし。松茸のようなものはあきまへん」

Amazon.co.jp ウィジェット
※興津要著『江戸小咄女百態』によれば、安永時代(1772-1780)に刊行された『豆だらけ』という江戸小咄にある話。翔年がアレンジしています。
コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。