あおぞら郵船さんのブログ

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9月30日 米下院公的資金投入否決、プラスグレル承認延期

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【取引銘柄】
なし
  
【ポートフォリオ】
・アステラス製薬 100株 4,700円→4,370円 -35,000円 
・武田薬品工業 100株 5,670円→5,250円 -45,000円
 
建て玉 104万円 余力 0万円
総資産 469,000円(含み益-80,000円 実現益+149,000円)
 
“金融先進国”などと言われていますが、「アメリカも大した事はない」ということが、これではっきりとしました。
この体たらくでは、中国に抜かれるのも然りでしょう。
もとより、「住宅ローンを証券化してばらまいて、投資家から金を集め、利益を膨らませる」というサブプライムの本質を見れば、そのようなやり方が明らかに“邪道”であることは常識的に考えれば分かったはずです。
 
先日発表された、75兆円規模の不良債権買取りの金融安定化策が、米議会の下院で共和党の反対により否決されました。
・ロイターの記事
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-34010620080930

 
その理由として、選挙が近いことで、血税の投入には国民の理解が得られないという計算が働いたという話があります。
率直に言って、それが事実であったとすれば、浅慮というほかありませんね。
前回の米雇用統計が悲惨な結果になったことを忘れてしまったのでしょうか。
 
ガソリン価格を見れば一目瞭然のように、金融市場は実体経済と密接に結びついており、国民生活へ大きな影響を及ぼすことは常識です。
簡単な例で言えば、証券価格が暴落し、銀行の経営が悪化すれば、会社へ貸し出すことを制限せざるを得なくなる、つまり貸し渋りが起きる。そうなれば、融資を受けられなくなった多くの中小企業が倒産し、何百万人もの社員とその家族が路頭に迷うことになります。
また、ドル円相場が円高になれば、輸出が減少し、それにより景気が悪くなります。当然、景気が悪くなれば、失業者が増え、国民生活に悪影響を及ぼします。
このような、高校生でも知っているような常識を、“世界一の金融先進国”などと呼ばれている米国の議会が持っていないということが露呈されました。
本当にどうしようもないですね。
 
ところで、もう一つ重大なニュースがあります。
第一三共の成長戦略の中核である、期待の新薬「プラスグレル」の承認申請が延期されました。
これにより、年内の発売予定は絶望的となり、中期計画の練り直しが必至な状況になりました。
・プレスリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/4less/cgi-bin/cs4view_obj.php/b_newsrelease_n1/700/080927v1-j.pdf

 
さらに、それと同じ位重大なことに、第一三共が買収を進めているインド製薬最大手のランバクシー社について、買収成立に関するインド当局の承認が未だ得られていないと発表されました。
この“承認延期”がどの程度の深刻さなのか、数週間程度の遅延で済むのか、あるいは、「買収の破談」という最悪の結果に繋がるものなのかは分かりませんが、
プラスグレルに対してFDAが承認が出さない状況の中で、ランバクシー社買収は第一三共の中期計画における「最後の命綱」といえるでしょうから、まったく楽観はできません。
・プレスリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/4less/cgi-bin/cs4view_obj.php/b_newsrelease_n1/699/080924v1-j.pdf

 
それにしても、最近のFDAは全く承認を出す気がないようです。
 
・第一三共
抗血小板剤「プラスグレル」→承認延期
鉄欠乏性貧血薬「インジェクタファー」→非承認見込み
 
・アステラス
抗不整脈薬「バナカラント」→承認延期
免疫抑制剤「FK506」(プラスグレル後継薬)→承認延期
 
・武田薬品
高脂血症薬「TAK-475」→開発中止
癌性貧血薬「ヘマタイド」→一部開発中止
 
今年に入って、FDAから承認された大型薬は、武田薬品が買収したミレニアム社の「ベルケイド」くらいしかないのではないでしょうか。
もし、FDAが「医療費抑制のために、よく売れる新薬を承認しないようにしよう」と考えているのだとしたら、まことに遺憾としか言いようがないですね。
その新薬によって救われる患者も多くいるかもしれないでしょうに。
 
 
「どんどんアメリカが壊れてゆくね~」




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