あおぞら郵船さんのブログ

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9月22日 GSとモルガン『投資から貯蓄へ』

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【取引銘柄】
なし
  
【ポートフォリオ】
・アステラス製薬 100株 4,700円→4,470円 -24,000円 
・武田薬品工業 100株 5,670円→5,260円 -43,000円
 
建て玉 104万円 余力 31万円
総資産 482,000円(含み益-67,000円 実現益+149,000円)
 
2005年に始まった株式投資ブームに代表される『貯蓄から投資へ』の流れが、ついに終焉を迎えつつあるような感じがしています。
 
先週、米政府が今後2年間で最大約75兆円の公的資金を投じ、住宅ローン関連の不良債権を買い取る方針を発表しました。
日本のバブル崩壊では、99年3月に自己資本強化を目的として大手15行へ総額7.4兆円の公的資金を注入し、不良債権の整理を推進させましたが、今回の米国では、その10倍もの巨費を投じ、しかも、直接不良債権を買い取る、という前代未聞の戦略に打って出ました。
血税投入への批判も覚悟し、まさに「形振り構わず」といった感じですね。
・CNNの記事
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200809210006.html

 
それに加えて、「金融機関の株の空売りを規制する」というのも大きいでしょう。
やはり、市場が暴落する最たる原因は『空売り』に違いありません。
本来、安定株主が保有している株式を除いた、流動性のある株式総数はそれほど大きいものではないはず。
それにもかかわらず、一方的に暴落し続けるというのは、すなわち『悪材料のタイミングを捉えて、株価を暴落させて儲けてやろう、という売り方の意志』が大きく影響しているからに他ならない。
 
私はつねづね、『空売りなんて制度はなくした方がいい』と思っています。
空売りがあるおかげで流動性が保たれるのだ、という意見がありますが、別に、空売りがなくなっても流動性はなくなることはないように思うのですが。
 
市場はこれらの対策を好感し、暴落前の水準近くまで回復してきています。
ダウ平均が1万1000ドルを回復し、1万1388ドル。
日経平均も1万2000円を回復し、1万2090円。
ドル円相場も1ドル106円台を回復。
反面、原油価格は再び急騰し、1バレル102ドル台まで戻ってしまいました。
どんどん景気も後退しているのだから、いい加減、原油価格を釣り上げようとするのはやめればいいのにと思いますが。
 
さて、冒頭に述べました、『貯蓄から投資へ』の流れがついに終焉を迎えつつあるような感じがしているのは、このニュースを見たからです。
世界最大の証券会社であるGS証券、および、世界2位の証券会社であるモルガン証券が、それまでの投資銀行という形態を捨て、「銀行持ち株会社」となることがFRBに承認されました。
・ロイターの記事
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-33879420080922

・日経ネットの記事
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCJW6710.html

 
詳しく調べてはいませんが、要するに、『証券会社を辞めて、銀行になる』という意味であろうと思います。
銀行持ち株会社となることで、「預金業務」が行えるようになり、連銀からの資金供給も容易になる。その代わり、自己資本比率等の、国による監督を受けることになる。
 
証券会社と銀行との決定的な違いは、それが投資であるか、預金(貯蓄)であるか、という点でしょう。
投資は、ハイリスク・ハイリターンであり、膨れ上がるのも一瞬だが、しぼんで潰れるのも一瞬。
貯蓄は、ローリスク・ローリターンであり、利益はスズメの涙程度だが、一瞬で全財産を失うようなことはない。
つまり、銀行の商品・顧客は「預ける」ことを目的としているから長期的な安定資産であるが、証券会社の商品・顧客は「殖やす」ことを目的としているから、短期的な利益を求め、利益が出なければすぐさま逃げてしまう流動資産でしかない。
 
サブプライム問題と住宅バブル崩壊は、ウォール街のビジネスモデル自体を崩壊させたようです。
このことが世界の将来にとって良いことであるかどうかは分かりませんが、少なくとも、『過剰に膨大な投機マネーによって、世界の商品価格および実体経済が恣意的に翻弄され、世界中の人々が不利益を被る』ような事態が、なくなっていってくれることを願っています。
 
 
「ついにウォール街崩壊だね~」




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