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週末まとめ -8/30/2008-

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★アメリカ
週間では、ダウは-1.00%、ナスダック指数は-3.47%、S&P500は-1.18%でした。今週も薄商いの中、ダウは200ドル上がったり、200ドル下がったりと上下に大きく振れました。今週は、GSEとモノラインの株価が大きく反発しました。週ベースで、フレディマックは+60%、ファニーメイは+37%、MBIAは+59%。これらは、アメリカの金融と住宅市場の膿が集中しているところですね。指数が下落の中、金融株も上昇を見せるものが多かったです。フレディマックとファニーメイは、政府による救済が差し迫っていないとの見方が複数の大手金融機関から出され、これが株価の反発につながりました。ただ、金曜にはワシントンポスト紙が、両社とも資本が不十分との記事を出すなど、見方は分かれているようです。メディアは「もうダメでしょ・・・」という姿勢、証券会社は「まだ大丈夫!」って姿勢に見えます。GS、Citi、メリル、リーマンなどが、揃ってGSEについてのコメント(全般的に楽観)を出してきたのは、何か裏があるのかと思ってしまいますね。

今週は、住宅関連の経済指標がいくつか発表されました。中古住宅の在庫は依然として高水準ですし、住宅価格も全般的に下げ続けていますし、なかなか住宅市場の底打ちが見えてきません。信用買い残の多い株が、株価の急落とともに信用買いの投げが出て出来高が急増し一気に反発するように、住宅も価格下落とともに販売数が増えて在庫が減らないと価格も反発しなそうです。住宅市場の動きのパターンとしては反発すれば鋭角に戻ることが多いみたいです。問題は、今の米経済に急反発できるような買い余力があるのかということ。グリーンスパン氏は、住宅市場は来年に底打ちはするけど戻りは鈍い、という見方をしてたと思います。

来週から9月相場入りです。月曜はレイバーデイで米国市場は休場ですが、その後は重要な経済指標の発表が相次ぎます。9月の株式市場は、歴史的に見て弱い動きのことが多いです。過去数十年の平均で、S&P500の月間利回りが唯一マイナスになる月です。世界的に同じ傾向が見られるみたいで、日本の株式市場も9月は弱いことが多いです。ただ、「9月は弱い」ということがすでに警戒されている感じがするので、逆の動きをする可能性もありますね。相場っていじわるですから。


★日本
週間では、日経平均は+3.22%、TOPIXは+3.15%でした。日経平均は、ズルズル下げてドカンと反発という動きが続いています。弱気相場の動きです。新興市場の糞株も、ダラダラと下げ続けて突然ストップ高連発したりしますよね。投資主体別売買動向をみると、年金が下値で買ってこなくなったのが気になります。9月中間決算を控えて動きにくいのかもしれませんが、彼らも本格的に景気がダメになってきたと思い始めたのかもしれません。まあ今は防御を優先にした方が良い時期だと思いますが、投資家としてはダメだダメだと言って閉じこもってばかりではしょうがないです。バリュエーション的には安くなっているものが多いので、中長期投資の人にとっては次の芽を探し出すには良い時期だと思います。

今週はリコーが米企業の買収に動くなど、日本企業による海外企業の買収が活発になっています。今年に入って海外企業の買収を行った大手企業は、パッと思いつくだけでも、武田薬品、第一三共、TDK、キリンHDがありますね。2006年頃は欧米の企業によるM&Aがブームになっていて、M&Aが発表されただけで全体の株価も大幅高するような頃もありましたが、全体の株価水準が高かったのに加えて、ヘッジファンドなどによる先回りの買いが入っていて高値を買わされることもあったでしょうから、今になって買収に動くのは賢明な行動だと思います。変てこな企業を買わずに、将来の成長に結びつけて欲しいです。

金曜日は、ゲーム株に動きがありました。任天堂が業績の上方修正を発表しストップ高まで買われました。また、スクエア・エニックスがテクモに買収提案を行いました。ゲーム市場は好調なようですね。外出すると色々とお金がかかるし(ガソリン代も高いし)、家の中でゲームをして楽しもうという人が多いのでしょう。深刻な不況にならない限りは、ゲーム株はディフェンシブ性が高いと思います。ただ、ソフトの当たり外れが大きいので、特定のタイトルへの依存が高いメーカーは業績がぶれやすくなります。

経済対策の中身が決まりましたが、バラマキ&問題の先送りといった感じで・・・。しかも中途半端で効果あるのかなと。


★為替
全体的に円高になりました。ドルも結構強いためドル円だとあまり動いていませんが、対ユーロや対豪ドルでは円高に向かっています。ユーロ、ポンド、豪ドルなど、今まで人気があった通貨はその分反動も大きいでしょうから、変な位置では買いたくないですね。


★商品
ハリケーンが近づいてきたことにより石油関連施設への影響が懸念され、原油価格は上昇しました。ただ、120ドル(WTI)に近づいても押し戻されることが多く、上値も重いなといった印象です。


★今週の予定

1日(月)
 レイバーデイで米国休場
2日(火)
 8月ISM製造業景況指数(米)
 7月建設支出(米)
3日(水)
 ベージュブック(米)
4日(木)
 BOE政策金利発表(英)
 ECB政策金利発表(欧)
 8月ADP全国雇用者数(米)
 新規失業保険申請件数(米)
 8月ISM非製造業景況指数(米)
5日(金)
 雇用統計(米)
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