優利加さんのブログ

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米国長期金利下落⇒円高⇒日本株安

先週金曜日の米国株式相場はわずかに上げた(DJIA +11.4 @20,821.76, NASDAQ +9.80 @5,845.31)。ドル円為替レートは112円台前半の円高方向での推移。本日の日本株全般は下げた。上昇銘柄数が431に対して、下落銘柄数が1,458となった。騰落レシオは109.83%。東証1部の売買代金は2兆1394億円。

TOPIX -16 @1,534
日経平均 -176 @19,107円

円高を嫌気して、TOPIXも日経平均も続落した。日経平均株価は4日続落した。日経平均は前場ではザラ場として9日以来、2週間半ぶりに節目の1万9000円を下回る場面があった。円相場が1ドル=111円台後半に一時上昇し、円高への警戒感が高まり売りが優勢となった。トランプ米大統領の議会証言を28日に控え、運用リスクの回避を目的とした持ち高調整の売りも膨らんだ。日銀のETF買いへの思惑も出たため、終値は1万9000円を上回った。

早期の米利上げ観測が後退し、米金利低下による日米金利差の縮小がドル売り・円買いを促している。米商品先物取引委員会(CFTC)が2月24日に発表した2月21日時点の建玉報告によると、シカゴ商品取引所の米10年物国債の先物市場で投機筋の売り越し幅は30万2299枚となり、過去最大だった1月上旬の約40万枚からやや減っているが、依然として高水準である。もし、この売り建玉が反対売買されて解消されれば、債券買い圧力が増すことになる。ということは米金利低下が下がるということである。さらに、それは円高圧力を増すことに繋がる。米国長期金利の低下は金融業に悪影響を及ぼすので、本日の業種別株価指数を見ると、保険や銀行が下落率上位に入った。

投機筋のポジションからも円高が進みそうな兆候はある。ドルに対する円の売越ポジションはピークだった年末に比べて4割しか減っていない。昨年11月からのトランプ相場で円売り・株買いしていた投資家による反対売買がまだ積み上がった状態であり、株を手仕舞い売りする余地は大きいと言える。http://www.forexwatcher.com/cmepos.htm

2月28日のトランプ米大統領の演説に世界の注目が集まっている。市場が期待したような具体的な財政政策を打ち出してくるか?相場が既に織り込んだ程度の内容であれば、材料出尽くしの売りが吹き出してくるだろう。

2017年3月期の企業業績は、全体の純利益が13%増となりそうで、2期ぶりに過去最高益の見込みである。5社に1社が最高益を更新する見込みだ。売上高純利益率は4.2%(未発表の東芝を除く)と過去最高になる見込みだが、通期の全体の売上高は3.3%減である。つまり、減収下での過去最高益となる。日本企業の稼ぐ力が向上し、企業がより筋肉質となっていることを意味する。しかし、売上が増えない中の増益は持続力に疑問があるので、諸手を挙げては喜べない。

33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、保険(1位)、鉱業(2位)、銀行(3位)、証券(4位)、不動産(5位)となった。


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