優利加さんのブログ

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師走相場「掉尾の一振」となるか?

昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +23.70 @19,121.60, NASDAQ +11.11 @5,379.92)。ドル円為替レートは112円台後半での推移。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数は1,065に対して、下落銘柄数は791となった。騰落レシオは131.48%。東証1部の売買代金は3兆2492億円と膨らんだが、これはMSCI構成銘柄の入れ替えに伴う売買の増加が主な理由である。

TOPIX +1 @1,469
日経平均 +1円 @18,308円

米国株高と円安基調を背景に、TOPIXも日経平均も僅かに上げた。今晩のOPEC総会を控えて目先の利益を一旦確保する売りが出て、下落に転じる場面も目立った。主力株は当面は積極的に手掛けにくい状況が続きそうだ。OPEC総会終了後も、12月2日には米雇用統計、12月4日にはイタリアで憲法改正を問う国民投票が控えている。特に市場はイタリアの国民投票に注目している。もし政府案が否決されてレンツィ首相が辞任すれば、政治混乱が他のEU加盟国にも飛び火しかねないからだ。

明日、12月1日から師走相場に入る。戦後67回の12月相場では平均上昇率は1.30%で、月別では1月の2.34%と4月の1.45%に次いで上昇しやすい。昨年末の日経平均は1万9033円だったが、今年も大納会でこの水準を上回れば、5年連続の上昇相場となる「掉尾の一振」となる。さて、これからどう展開するか?

イエレン議長の発言内容から、FRBが12月14日に1年ぶりの利上げをすることはほぼ確実と見られる。問題は2017年中に何回利上げをするかだ。2回という見方が多いが、トランプ政権は財政出動を拡大すると明言しているので、インフレを抑えるために利上げ回数が多くなるはず。すると日米金利差がさらに拡大し、円安が進行して株高となるというシナリオが描ける。しかし、相場格言に「噂で買って事実で売る」というものがある。来年1月20日の大統領就任式を経てトランプ政権が実際に始動すれば、株式相場は噂や期待で買う局面から事実で売る局面に移る可能性も高い。また、トランプ政権はTPPからの撤退だけでなく、NAFTAの再交渉も行うと公言している。実際に再交渉が始まり、メキシコからの輸入品に35%もの関税がかかるようになればメキシコに進出した自動車など日本を含む世界の製造業にとって大ダメージとなるのは必至である。

33業種中17業種が上昇した。上昇率トップ5は、証券(1位)、ガラス・土石(2位)、水産・農林(3位)、建設(4位)、食料品(5位)となった。

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