まはいさんのブログ

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三菱UFJ 国債市場特別参加資格返上

7/15、MUFGの国債市場特別参加資格の返上が財務省に承認されました。

MUFG 20年チャート ↓ クリックで拡大

小泉政権で銀行はひと相場有りました。
今回のアベノミクスでは、初動は竹中平蔵の介入と同じ盛り上がりでしたが、2段目の株価上昇ではなく逆に急落です。

貨幣乗数 推移 ↓ クリックで拡大

貨幣乗数はマクロ経済学の基礎中の基礎ですが、銀行業の収益は次の算式となります。
銀行業コア収益 = 利鞘 × 貨幣乗数
2001年に発足した第1次小泉内閣は、いわゆる「米百俵」金融緩和を実施しました。2003年初頭にかけての金融緩和により貨幣乗数は急落し、銀行株価も急落しました。
銀行株価反転
2003年初頭の竹中平蔵の介入停止宣言で、一気に銀行は株価反転しました。
竹中平蔵が「今ETFを買えば確実に儲かる」と発言して問題となりましたが、その発言どおり金融相場が始まり株式市場全体が反転しました。
銀行株再上昇
2005年10月発足の第3次小泉改造内閣は、骨太の政策の総括として金融緩和を解除しました。
これにより貨幣乗数は急上昇し、銀行収益は一気に改善し、銀行株は大幅高となりました。

国債 10年チャート ↓ クリックで拡大

小泉政権の経験から、アベノミクスの金融緩和が拡大停止するタイミング、終了縮小するタイミングの2回に分けて、銀行株の大幅高があるようにも思います。
しかし、今回は爆弾を抱えています。
異次元の金融緩和
第1次小泉内閣の金融緩和の「米百俵」の痛みが、アベノミクスでは有りませんでした。
異次元の金融緩和で国債を急騰させて、銀行コア収益の落込みを上回る運用益を銀行にもたらしました。
すると、アベノミクス終了で銀行コア収益が回復しても、国債の運用損で帳消しにされると見立てたほうが自然です。

国債市場特別参加資格返上
MUFGの国債市場特別参加資格返上は、上記のとおり考えると極めて自然な勝ち逃げの発想です。
不思議なのは、MUFG以外の銀行が返上しないことのほうです。
おそらく返上したくても返上できないのだろうと推測します。資金仕向先が確保されていなければ国債を購入するしかないです。
SMFGも資格返上すれば、上記の私の推測が確信に変わるのですが、当面はSMFGがどう動くか監視です。

保有銘柄2016.7.15 ↓ クリックで拡大

SMFGが動くまで、金融銘柄を動かすことは控えます。
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