映画ずきのしんちゃんさんのブログ

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弱気

7月24日の日経平均は20544.53。(-139.42)と大幅な下げ。なお転換線、基準線、雲の上だがMACDはシグナルをきってきており、ダブルトップのような形になっていて、天井形成を思わせる。週足も転換線、基準線の上だが、下向きのパラボリックを上に抜けられず、週足MACDは下降するシグナルの下にあり、こちらも天井形成のような印象をあたえる。為替の方も、124円台を抜けられずに円高方向に向かってきており、週足もパラボリックは円高方向である。一方NYの方は、日足はベタさげで、雲の下、基準線、転換線の下に落ち込み、MACDも0ラインを切ってきており、週足も今週で基準線、転換線を大きく下抜けていて中期調整局面となっており、かなり苦しい展開だ。


アメリカ市場は、金融相場からの転換点を迎えて調整色が強まってきており、東京市場も天井にぶちあたっている可能性が高い。日本経済の実態は足踏み状態で、IMFは日本にさらなる金融緩和を求めている。だが、量的金融緩和が期待インフレ率を高め、好循環をもたらすという黒田理論はどうやら現実になっていない。機械受注は上がっているようだが、鉱工業生産指数は下がり気味、乗用車の生産台数も下降、自動車の販売台数も伸び悩み、住宅着工も力強さがない。景気動向指数の一致指数は下落しており、企業物価指数も下落ぎみ。為替について言えば現在の円安水準はすでに織り込んでいると思われ、これ以上の円安は、黒田総裁自身が否定している以上難しい。とすれば、企業収益の意想外の急拡大でもない限り、株の上値は限られよう。


注目すべきは中国の実態経済の失速のリスクだ。中国の政府当局は無理矢理株価を支えているようだが、すればするほど、株価指標は実態から解離するだけだ。株価をいくら支えても、実態経済が良くなるわけではない。金融緩和をすすめても過剰設備のために投資は伸びず、低賃金による輸出依存の構造転換が進んでいないため、国内消費も伸びない。シルクロードだとか、開発銀行だといっても、所詮は膨大な過剰設備のはけ口をもとめているにすぎない。だが中国経済が失速すると中国への貿易への依存度が高い日本も、巻き添えを食うのは必至。ギリシャ問題は、当面小康状態だが、成長戦略が全くみえてこないため弥縫策にすぎず、成長力の異なる国に同一通貨を押し付けて財政政策はばらばらというユーロ圏の構造的な問題は先送りされたに過ぎない。


心配材料ばかりが目立つが、じゃぶじゃぶのマネーを動かして最後の稼ぎ場をさがすヘッジファンドにつきあって、全てに目をつぶって上値を追う勇気があるかどうか。


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