まはいさんのブログ

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シャープ 2年振りの危機なので決算書を読む

経済記者はトンチンカンなニュースを流していますが、忙しくて決算書を読む暇も無いのでしょうか?

2/10第3四半期報告書←IRリンク
ここだけ見れば全てが解ります。 ↓ クリックで拡大

土地建物は言うまでもなく、在庫商品から売掛金まで、国内の資産はそっくり銀行の抵当になっています。
シャープ丸ごと差し押さえ状態です。
「リストラは海外中心で国内は手つかず」って記事…
抵当に入っているから国内はリストラできません。
「具体的な計画も無いまま銀行に支援を要請」って記事…
まず銀行に抵当を外してもらわないと国内はリストラも何も計画できません。

シャープ迷惑回避
2年前はパイオニアに3000株投資していたから、シャープ危機で大迷惑を蒙りました。
おかげでパイオニアはオーディオ事業を手放すまでに追い詰められました。
私が長年ドル箱にしてきたパイオニアを踏みつけたシャープには苦々しい思いです。
開示資料をいろいろ見たところ、私の投資先で迷惑を蒙りそうなのはMUFGソフトバンクですが、どちらも軽微と判断します。
ただし、支援しなければ、です。
支援しないでください。

ソフトバンク
創業の恩人のうちにシャープが入っているので、最後はソフトバンクの支援という話が出ますが、私は絶対に無いと思います。
シャープの端末はもはやソフトバンクに必須ではないし、AQUOS CRYSTAL を押しているのがせいぜいシャープへのソフトバンクからの恩返しです。
とりわけ、2年前のシャープ危機の際にビジネスパートナーの鴻海をコケにしたので、創業の恩人という輝きも失せているでしょう。

2年前の騒動
結局は、鴻海をコケにしたのに2年持たなかったわけです。
結果的に、転換社債を償還するためにサムスンを嵌めたようなものです。
2013/3/6サムスンへ増資割当て←リリース・リンク
1株につき290円でした。
2013/3/22Qualcommの出資額を変動株価に改定←リリース・リンク
サムスンは素直に払い込みましたが、Qualcommは株価を見ながら好きなタイミングで出資できるように契約変更しました。
2013/3/26鴻海から出資払込み無し←リリース・リンク
後出しのサムスンへ290円で増資、更に後出しのQualcommには好きなときに時価で増資、それなのに鴻海に対して550円を譲らないから、鴻海が振込まないのは当然です。

投資判断
シャープは意外にしぶといので、触らぬ神に祟りなしです。
事業所が安売りされる事態になると、同業者が連れ安だろうから、NECあたりは慎重に投資することにします。
4件のコメントがあります
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    minoQさん
    2015/3/6 00:50
    はじめまして。
    相変わらずシャープの決算書の内容はひどいですね。
    興味もないのでいつも見ていませんでしたが、リンクをクリックして確認してみました。
    財務状況は自転車操業状態。
    営業利益率はダメダメな低さで本業の力不足露呈。

    シャープは意外にしぶといので、触らぬ神に祟りなしです。
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    まはいさん
    2015/3/6 01:00

    minoQ さん コメントありがとうございます。


    昨年5月には「再建から発展へ」と銘打って意気揚々と社長がプレゼンしていました。

    これほど追い込まれながら、シャープ経営陣のメンタルの強さだけは認めます。

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    minoQさん
    2015/3/6 01:44
    メンタルの強さは私も認めます。
    エレクロトニクス産業は時代の変化が激しいので経営者は大変だと思います。
    (シャープのような中途半端な立ち位置の会社だととくにですね)
    大型投資などしようものならキャッシュ回収する前に製品や技術が時代遅れになる可能性ありますし。
    時代の変化に機敏に対応しつつ、次の飯のタネもしっかりと育てているような会社でないと、なかなか中長期的に成長できませんね。
    シャープも価値あるものを世に送り出してきた企業のひとつですから、行く末を見守ります。
    見守るだけで投資はしませんけど。


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    まはいさん
    2015/3/6 08:52

    minoQ さん コメントありがとうございます。


    かつて私もシャープに投資していましたので、じっくり開示資料を読んでいました。

    そこで気付いたのは、シャープはもともと他人の褌で成功してきたことでした。

    「液晶のシャープ」で一時期は盛り上がっていましたが、実際はチッソの技術を我が物のごとく振る舞っていました。チッソが水俣病のせいか表に出たがらないのを良いことに、シャープ起源説のように宣伝していました。

    今はIGZOを売りにしていますが、これは科学技術振興機構が開発したものでシャープはライセンスを受けています。

    そのIGZOを自社商標に登録してしまう厚かましさはさすがシャープですが、さすがに認められませんでした。


    シャープは、自社開発にこだわらずに良い技術を見付けて量産化することに長けていました。

    しかし、そのシャープのお家芸はサムスンに持って行かれました。

    そして中国企業にも持って行かれました。

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