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ある空売り家の告白 -1-

・Confessions of a Short Seller
http://setup2.barrons.com/article/SB121097996687000019.html

空売り専門ファンドの人のインタビュー記事。「マーケットの魔術師」に出てきそう。リスクに対しての考え方やポジションの取り方、ファンダメンタルズへの見方が参考になると思います。小回りの利く個人投資家が短期トレードで空売りする場合は、また別のやり方になってもよいと思いますが、大きな資金を動かすヘッジファンドのやり方も、色々と参考に出来る部分はあると思います。

日本語に訳してみたので、英語苦手な人はどうぞ。流して読んでいる時はなんとなくわかってるつもりでも逐一訳していくと結構あやふやなところが・・・。訳が変なところは、原文読んだ方が良いと思います。



「ある空売り家の告白」


ダグラス・A・カシュは、ウォールストリートの英雄たちの中でも特別にニッチな場所での地位を占めている。彼は空売り家であり、ほとんどの投資家が株式に賭けるのを避ける時に、遠慮なく物をいう人である。結局、生計を立てるのは大変なことであり、空売りをする人-借りた株を売ってより低い値で買い戻ることを望む人-は、あっという間に消し飛ばされる可能性があり、特にレバレッジをかけている場合はそうなりやすい。

カシュは、およそ2億ドルのショートポジションを持つヘッジファンド、シーブリーズ・パートナーズ・マネジメントの創始者であり代表取締役である。1990年代の序盤から中盤にかけて、彼はFirst AlbanyとJW Charles/CSGで機関投資家向け株式部門を率いた(ここ訳に自信無い)

今までのところ、カシュと彼の仲間は、レバレッジを避けることでリスクを軽減する一方、株式市場に高い相関性の無いリターンを生み出すことに成功している。4/30の時点で、シーブリーズ・パートナーズの旗艦ファンドは、S&P500の-5.6%という動きに対し、手数料を除いて16.5%のリターンをあげている。2005年1月の開始時点からだと、S&P500の+15%に対し、40.7%というリターンを上げている。カシュがどのように空売りするかについては、続きを読んで欲しい。

バロンズ:ダグ、なぜ空売りをするのですか?どのような業種に興味がありますか?

カシュ:空売り家は、ドードー鳥のような絶滅危惧種だ。空売り専門のファンドは、Knowledge@Whartonによれば、合計で54億ドルの規模だ。これはおおまかにいって、フィデリティのマゼランファンドの1/7の規模だ。これは、おおよそ1.9兆ドルといわれるヘッジファンド全体の運用資産のほんのごく一部分だ。しかし、それはシーブリーズにとって大きなビジネスの機会を与えてくれる。私の友人であるジム・クレイマー(結構有名な人。本も出してる)の信念は、常にどこかには強気相場(ブルマーケット)が存在するというものだ。シーブリーズでは我々はクレイマーとは反対の立場をとる。常にどこかには弱気相場(ベアマーケット)が存在する。そしてそれを見つけるのが我々の仕事だ。

過去20年間のブルマーケットにおいて、平均で、毎年NY市場の約58%の銘柄が上昇し、約42%の銘柄が下落した。この42%が、永続的、景気循環、テーマ性といった理由で空売りをする豊かな機会を与えてくれる。空売りは、最も供給数が少なく最も混雑していない(競争相手が少ない)ヘッジファンド戦略だ。

- 長期間にわたって効果的に空売りを行うのを難しくしているものは何でしょうか?

買う人と、空売りをする人の目的は同じようなものだ。両方とも、多くは特殊な視点を展開させることによって、普通のリスクをとって普通ではないリターンを得ることを望んでいる。多くの人々は、空売りは愚か者のゲームだと信じている。しかし私はそうは思わない、そしてここまのでシーブリーズでの結果は、我々の意見を支持するものだ。しかし、規律のある空売り戦略を保持し続けることは、必須のことだ。なぜなら、覚えておいてほしいのだが、リスクと利益は空売りにおいては非対称だからだ。空売りをした場合は、もしそれが正しくて株価がゼロになったとしても、得られる利益は取ったポジションの100%だ。しかし、間違ったポジションを取って株価が上がり続けた場合の損失は無限大だ。そして、長期間においては株価には上昇していく力が働く。だから、我々はとても保守的なやり方で空売りをする。

- 説明してください

まず第一に、我々は多様な会社とセクターに分散する。一つの銘柄が運用資産の2.5%を超えることはないし、一つのセクターが運用資産の20%を超えることはない。我々は常に35-40銘柄を空売りしている。第二に、生涯通算打率3割4分1厘を残し20世紀前半に活躍した”ウィー・ウィリー”キーラーは、「人のいない所に打とうとしている」と言うのを好んだ。銘柄選択のプロセスにおいて独創的であることによって、我々も彼と同じようにやろうとしている。(キーラーってイチローの記録絡みでスポーツニュースに名前が出てきたことがありますね)

- どのようなやり方で独創的であろうとしているのですか?

我々は、空売り残が浮動株に対して多い銘柄や、1日の平均出来高に対して巨大な空売り残がある銘柄は、強く避けるようにしている。多くの空売り家は、バリュエーションを理由に空売りをし、踏み上げ相場で吹き飛ばされるという間違いを犯す。それらを避ければ、夜もゆっくり眠れるし、ファンダメンタル面でのネガティブなカタリスト(触媒)が発現する時間を与えてくれる。

我々は、レバレッジを避けることによってリスクを軽減するようにもしている。歴史的に見て、空売り家は、集中的なポジションをとり、しばしば中小型株に空売りをし、さらにその上レバレッジを乱用する。それは、惨事のレシピだ。特に、多すぎる空売りをした場合には。我々が空売りする銘柄の平均の時価総額は、100億ドル以上だ。時価総額の大きい銘柄を空売りすることは、リスクをコントロールするもう一つの方法だ。

資産運用においての最近の流行の一つは、130-30ファンドだ。これは、ポートフォリオの30%分をショートし、そのショートからの利益はさらにロングポジションを積み上げるために使う。君はこのアイデアをどう思う?

これらのファンドはばかげた戦略で、彼らの盛りの時期は短いだろう。ほとんど全てのロングショートのファンドマネジャーは、ロングと同様にショートも簡単なものだと考えている。空売りには、異なる技術を要する。あなたは、事件記者の見方を持たなければならなく、根本的に懐疑的でなければならない。多くの130-30ファンドは、空売りの代用にETFを使う。それは責任逃れであり、超過リターンを得るためには粗末なやり方だ。

- 現在のあなたの投資テーマは何ですか?

今現在、我々が重要視しているのは消費者関連だ。我々は、空売りがあまり入っていない未知のセクターを見つけた。すなわち、歯医者業界だ。我々は、ターゲットやコールズのような伝統的な小売店を調査するつもりはないし、小売りセクターのETFを空売りするつもりもない。ETFというものは、ヘッジファンド社会でのアヘンみたいなものだ。なぜなら、それらは、企業と自身のマネージメントにしっかり取り組もうとしない怠けたヘッジファンドマネジャーの言い訳だからだ。空売りのツールとしてのETFへの依存は、積極的で創造的な調査をしていないことへの言い訳にすぎない。

- しかし何故あなたはアメリカの消費者に対してそんなにも弱気なのですか?

消費者は、使い果たしていて貯えが無い、そして過去のどの期間よりも借入が多い(ここ、訳に自信ないです)。これは、経済に対する構造的な問題だ。同時に、雇用市場は減退し、インフレがまさに消費者の購買力を侵食することで実質可処分所得は圧迫される。消費者が過去最も借り入れが多い状態で景気の下降に突入することは恐ろしいことだ。その上、我々は数か月連続の雇用者数の減少に直面している。もっとも重要な二つの資産-住宅価格と株式-の価格が下落している。消費者信頼感指数は、過去26年で最低だ。信用のアベイラビリティ(お金を簡単に借りられるかどうか)は、しばらくの間は経済を苦しませる問題であり続けるだろう。最も無慈悲な負担であるインフレは、とりわけエネルギーと食糧価格の上昇を伴い、進行している。そして、第一四半期のGDPは、住宅市況が下落していく一方で消費者は使い果たしてしまったという多くの不吉な前兆を含んでいた。

- では、どの消費者関連銘柄を空売りしているのですか?

Colgate-Palmolive [CL], Kellogg [K] and General Mills [GIS] だ。これらは、PER17-18倍で取引されている。しかし、長期的な利益成長率は7-10%だ。これらの企業は、歴史的にみて、景気後退に強いと考えられている。しかし、我々はそれを疑っている。これらの3社は、原材料コストの上昇に合わせて強気に販売価格を引き上げているが、プライベートブランドやノーブランドの商品がマーケットシェアを伸ばしていることから、需要はダメージを受け始めている。歯磨き粉、石鹸や他の生活必需品においての、需要の弾力性もしくは価格変更への感応度といったものが、消費者がプライベートブランド製品に乗り換えることで、現在の景気後退において表面に出始めている。

2へ続く
http://minkabu.jp/blog/show/59473
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    空売り study
登録日時:2008/05/21(22:25)

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このブログへのコメント

1~6件 / 全6件

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    2008/05/22(00:11)
    こんばんはーNGTNさん

    私まだマーケットの魔術師は読んでないので、興味がある本だったりします。

    >日本語に訳してみたので、英語苦手な人はどうぞ。
    ありがたいですm(__)m
    純日本人なんで。。。

    こういうのを読んでいると、
    こういう視点もほしいなぁとおもっちゃうんですよね(^^ゞ
    また続き読みに来ますね!
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    2008/05/22(07:52)
    おはようございます。空売りは本当に奥が深いですよね。
    - どのようなやり方で独創的であろうとしているのですか? のリスクコントロールのところとか、すごく参考になると思います。僕も昔同じような間違いを犯してました… 

    >長期間においては株価には上昇していく力が働く。

    よくよく考えると、ゴーイング・コンサーンと言う前提がある以上そうなんでしょうね。経済も技術もこのまま発展し続ける気みたいですし。

    翻訳、とても助かりました。ありがとうございます!
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    2008/05/22(19:29)
    みやまな鉄砲長さん、
    こんばんは。私も辞書を引きながら、がんばって読んでます。。。英語は一度集中的に勉強して、レベルを上げとけば楽なんでしょうけどね。日常生活で使う必要ないから、いつまでたっても何とかマーケット関連の記事が読める程度のままになっています。


    イカのおすしさん、
    こんばんは。私も、空売りでは散々痛い目にあいましたよ。逆日歩をむしりとられ、売り禁でS高張り付けされ、証券会社のレーティングで吹っ飛ばされ・・・。おかげで、空売りの方が銘柄選択のルールはずっと厳しくなりました。
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    2008/05/22(23:38)
    こんばんは^^

    私みたいな買いばかりの投資家にも示唆に富んだ内容だったです。。

    私も一度位は需給を見ながら短期短期で売りをやってみたいですねぇ^^
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    2008/05/23(19:45)
    Tanpanさん、

    こんばんは。空売りの視点を持つと、売り残がたまっている銘柄を踏み上げ狙いで買うとか、ファンダがダメな銘柄は買うのを避けたりできますね。

    空売りは2000-2002年のような、長期的な下落相場でも利益を上げたいと思ったら、必要になる技術だと思います。今回の下落相場も、あれだけ騒いでおいて、8か月で終わり?って感じでしたからねー(まあこれからまた下がっていくかもしれませんが)。
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    2008/05/23(22:26)
    ホントにそうですねぇ…

    自分自身が偏ったバイアス無しの状態で投資行動が出来たら情報分析とか関係無くそれだけでパフォーマンス上がりそうですね~^^

    空売りの視点…
    持てるように頑張りまっしょ!(^・^)

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