ソレをやられたらもうお手上げじゃない？・・・リソー教育

[衣雲さん]

　去年あたりからしばらく粉飾騒ぎで株価が低迷していたリソー教育、とうとう三途の川に足を踏み入れてしまいました。

　会計上は非常に良好で、しかもPERがまだまだ低かっただけに、目をつけていた個人投資家さんも多かったのではないでしょうか。正直いうと、教育関係で買う何か機会があるならば、私もリソー教育は第一候補でした。だって、ROEはすごく高いし、売上も毎年伸びてるし、キャッシュ・フロー計算書を見ても健全そのものでしたから。少なくとも私の知識の範囲では、会計上の収入だけではなく、現実に収入が入っている優良企業としか財務諸表からは読み取れませんでした。

　おおまかにいうと、

・退会や欠席、早期合格で返金されるはずの受講料を売上に計上

・無料授業で授業料が発生したように粉飾

・録画授業の契約書を偽造

などして、あたかも潤沢なキャッシュがあるかのごとく装っていたわけです。これじゃあ実際に財布の中身を覗いてみなければわかるわけがありません。でも岩佐会長が把握していなかったというのは俄には信じられないのですが・・・（※あくまで個人的な印象です）

　おかしかった点をあえて挙げるとしたら、２００５年の株式会社BECAREとの間で発生した揉め事くらいでしょうか。当時、BECAREが開発し権利を持っていた映像配信技術をリソー教育が横取りしたということがありました。リソー教育はBECAREから技術提供を受けて衛生を使うよりもはるかに安価で遠隔授業サービスを行っていましたが、その契約をリソー教育側が一方的に破棄して、「提供を受けた機器の権利は自分たちにある」と主張し、その機器とNTT回線を使ってBECAREには内緒で遠隔授業サービスを続けていた、というのが事の顛末です。この事件がどういった結論に落ち着いたかは把握してませんが、こんな騒ぎになる時点でちょっと胡散臭い企業だなと思った人もいたかもしれませんね。

　財務諸表は企業の健康状態を見抜く上で非常に有用なカルテです。しかし、企業側が健康状態を偽ったり、医者であるところの監査法人がカルテに手心を加えれば、投資家は企業の健康状態を見誤ってしまいます。比較的偽装の難しいキャッシュ・フロー計算書ですら万能ではなかったのです。だからこそ今回の事件では、トップマネジメントのパーソナリティや企業風土の誠実さをあらゆる角度から観察することも、財務諸表と同じかそれ以上に重要なのだと改めて痛感させられたのでした。

[Nice Guyさん]

その通りですね。かなり確信的な所為ですね、これは。

トップが情けないコメント出して、二重の意味で呆れますね。

新興には成長著しいながら粗っぽい企業統治の銘柄はありますが、

ここまで酷いのがないことを願うばかりです。

[勁草(けいそう)さん]

こんばんは

リソーの件、ビックリですね

塾を経営しているので

悪い事はしない

という勝手な思い込みがありました

また

会長メッセージみたいなものが

定期的にメールで届いていたので

ＩＲも積極的という印象が強かったですね

以前

アナリスト協会の決算説明会に出席した時に

会長（当時は社長）は

「教育というよりビジネスとして考えている」

と言ってましたが

金儲け最優先という印象では無く、

経営管理をしっかりしているのかな

という印象を持っていました

リソーを監査している

九段という監査法人は小さいのですかね

大きい監査法人は

会社に対して厳しい態度が取れますが

小さな法人だと

上場企業は「大手顧客」となるので

粉飾は小さな監査法人が監査していることが多いですね

[衣雲さん]

>Nice Guyさん

ホント、呆れますよね。

新興企業にはコンプライアンス無視の危ない橋を渡る荒々しさも必要だと思います。そういった反骨精神がなければ新しいことはできません。

> 新興には成長著しいながら粗っぽい企業統治の銘柄はありますが、

> ここまで酷いのがないことを願うばかりです。

うーん・・・あるでしょうねえ・・・（笑）

同業他社と比較して高いROEを確保し続けて、ものすごい勢いで東証一部まで駆け上がった企業の中には、かなり無理した企業もあるでしょう。そうした企業の間では、リソー教育の粉飾とか三栄建築設計の株価操作みたいに公になってないだけで、その手の無茶は横行しているのかもしれませんね。

[衣雲さん]

>勁草さん

「教育というよりビジネスとして考えている」なら、教育業界よりよっぽど割のいい業界がたくさんあるのになあとか・・・でもその業界にいる知り合いが昔言ってたことによると、「教育と飲食はバカでも起業できる」のだとか

ちなみに監査法人については、平成19年２月で新日本監査法人に見放されて件の監査法人になったという経緯があります。

新日本監査法人のクライアント一覧

http://www.saiyou-cpa.com/contact/data/sinnihon.html

九段監査法人のクライアント一覧

http://www.saiyou-cpa.com/contact/data/kudan.html

でも任期満了で交代だから、この時点でおかしいと気付くのは難しいかな・・・とはいえ、超大手の監査法人から弱小監査法人に変わったら注意が必要なのかとか、勘ぐってしまいますよね（笑）

> 大きい監査法人は会社に対して厳しい態度が取れますが

そうですね。・・・といいつつ、超大手企業に対しては大監査法人も厳しい態度がとれないからこそ、エンロン事件のときのアーサー・アンダーセンみたいなことも起こるわけですが・・・（笑）

[イマージさん]

こんばんは

これだけ分かりやすい事例ですから、経営者は実刑になるかもしれませんね。

ライブドア事件の反省以降、東証は特設注意市場に移設した上で再発防止策を審査する制度になっているため、上場は維持されるでしょう。

代表取締役会長と筆頭株主が一致する典型的なオーナー企業ですから、

株主代表訴訟が提起され、会長は一文無しに、株式は他企業に売却、というのが素直なシナリオでしょうか？

会長の持株比率は29.7％に上っていますから、売却されれば事実上買収されることになります。

粉飾されていたとはいえ、きちんとキャッシュを稼いでいる企業ですから、複数の企業が買収に名乗りを上げるでしょう。まだドラマは始まったばかりです。

自分は、粉飾をした企業でも粉飾をした企業でも上場廃止にするべきではないと思っています。株主は騙された立場にあるのに、上場廃止という罰を受けるのは筋が通らないからです。

また、廃止になった企業は監査義務も、取引所への書類提出義務も無くなります。それこそ経営側は株主を無視してやり放題をできてしまうわけです。

その代わり、粉飾をした企業が社債や株式を新規発行するのでは公平性が保たれませんから、１０年程度、金融市場での資金調達を禁止するべきです。

米国のピンクシート市場では詐欺懸念銘柄(Caveat Emptor)に指定されると株価の公開を停止する制度になっているようです。株式の所有者は損失を出しても売却が行えますし、企業も株価がわからない状態でファイナンスを行うのは困難ですから、株主保護としてはユニークな制度だと思いますね。

[イマージさん]

PS：四季報を見る限りでは投資信託がけっこう保有していますね。こういった投資家は特設銘柄になると売却せざるを得ませんから、浮動株が増えることが予想されます。

面白い値動きになるかもしれませんね。

[衣雲さん]

>イマージさん

キャッシュが潤沢と言っても十数億程度。しかもそのキャッシュすら存在しないという・・・資産も数十億規模に対して、８０億円の売上水増しが発覚して見事に債務超過ですね。そう考えると、焦点は岩佐会長の関与があるかどうかでしょう。

岩佐会長の関与については、少なくとも第三者委員会は「現場が勝手に行った」と結論づけてたはずなので、はたしてどうなるか。また関与があったとしても、株主代表訴訟に応えられるだけの個人資産があるかどうか・・・

いずれにせよ、投資家にとっては無価値、相場師にとっては最高に価値のある仕手株として「面白い値動き」になるのは間違いないでしょうね！

[みやまな鉄砲長さん]

こんにちはー衣雲さん

難しいことはおいといて～(つ´∀｀)つ

リソー教育かぁ・・・
株のこともよく知らないときにデイトレードする銘柄だったりも・・・
なんとなく懐かしい銘柄だったので、コメントしちゃいました(^^ゞ

[衣雲さん]

>みやまな鉄砲長さん

そういう銘柄ってたしかにありますね

渡しの場合、はじめの頃は単元が小さくて値動きが大きい銘柄をよくチェックしてました。

はじめの頃と今では注目する銘柄の顔ぶれも全然違って、思い出すとわりと面白いですよね！