神用語を使うようになった -アイヌの言葉-

[ユリウスさん]

　アイヌの人々の使う言葉に「神用語」というのがあるそうだ。カムイ（神威、神居）がアイヌ語で神格を有する高位の霊的存在であることは知っていた。が、惚けはじめたことを「神用語を使うようになった」というとは驚きだった。


　「文芸春秋12月号」の「うらやましい死に方2013」に尼崎の以倉星子（70）さんが「祖母の逝き方がとてもうらやましい」と綴っておられる。

　ちょっと引用させてもらいます。
「ヘルパーさんに対しても、お客さんと思ってか、『ゆっくりしていって下さいね』とニコニコして迎え…(以下略）」

「仕事を終えて帰るとき、祖母はいつもはひ孫達だけなのに、その日は、私にまで『ブラウスでも買えば』とたくさんのこづかいをくれた。が、気付くと、なんと、私の財布から出していた！」

「そして十年の間、磨きをかけた神用語を語り続け、ついに、神様と話せるだけの力をつけたのだろう、一度の入院もなく、長年すんだ家から天国へ旅立っていった。」　

　神用語を駆使して101歳で逝った人も偉いかも知れませんが、十年間寄り添ってお世話し続けた後、詠む者にこれだけの感動を与えられる方に「ありがとうございました」と手を合わせたくなりました。



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