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確率を使わない損失余命について -放射線リスクを寿命で表す

 今朝の新聞広告にひときわ翔年の目をひいた広告がありました。雑誌「Will 6月特大号」の広告です。
「愚かなり除染1ミリシーベルト」
福島在住の芥川賞作家、禅僧玄侑宗久
『痛憤の手記』
被災地の「危険」を売りにするメディアと科学を無視した厚労省の無責任な基準値。素人が専門家を糾弾し、マスコミもそれに追従する異常さ。被災地復興を妨げる「除染」問題に、地元・福島から怒りを込めて疑問を呈する。

 本日今現在、翔年はこの雑誌の記事は読んでいません。(街にでかけた際、雑誌を手にとって立ち読みした上で、気に入れば買うかもしれませんが)読んでいませんが、この広告で玄侑さんが言いたいことは凡そ分かります。翔年は同趣旨のことを2012/4/20、「根本から考える(7) -放射能とリスク」 というエントリーで控えめに(笑)書いているからです。その3ヶ月前の2012/1/14にも「瓦礫処理を邪魔しているのは誰か? -瓦礫処理法を早く改正せよ」もアップしています。(興味のある方は二つとも読んで下されば嬉しい)

 また、同じ主張をくり返しても能がないので、このエントリーではちょっと別の角度から考えた事を書きます。「低線量被爆による人体への影響はよく分かっていない」ことは事実ですけれど、議論の前提として人間はごく普通に生活していても、身体のなかに放射性物質を抱えている事実は認めましょう。体重60kgの人間は7000ベクレルの放射能を持っています。人間自体が放射性物質と言ったら言いすぎ? (120ベクレル/kg程度ですけど…)

 健康への影響を考えたら、人体に取り込む放射能は少ないほうが良いでしょう。ですが、飲み物や食べ物に含まれるセシウムがどの程度危険かを判断するとき、「1kgあたり120ベクレルという値は、人体の放射性物質の濃度とほぼ同じである」というのは一つの判断基準になると考えます。
 翔年は昆布が好きです。干し昆布には1kgあたり2000ベクレルのカリウム40が含まれています。だとしたら、翔年は他の人より強い放射能を放って、周囲に迷惑をおかけしているやも知れません。
 
 与太はやめて、本題に入ります。このエントリーはそのような低線量の微妙な話です。岸田一隆著「ボクらのエネルギーってどうなるの!?」等を参考にしながら書いています。

 人間は確率についての感性が生まれつき鈍いようにできているそうです。たとえば、大きな事故や悲惨な事件の様子を報道で知ったとしましょう。それは自分の身の回りで起きたことではないにも拘わらず、あたかもその出来事の当事者であるかのように、多くの人は感情移入してしまいます。その結果、身の回りでめったに起きない出来事であるのに、身の回りで起きる確率の高い出来事と同じように感じてしまう。冷静に確率で考えるには、理性的な科学的センスが必要という訳です。

 そこで確率を使わない「損失余命」で表す方法を考えた人がいます。「損失余命」とはそのリスクによって自分の余命が短くなってしまう日数のことを言います。
 最近の知見では、10ミリシーベルトの低線量被爆では癌によって死亡する確率が0.05%増えるといわれます。これではピンとこないので、これを平均余命にして年齢別に詳しく表すと下のようになります。


10ミリシーベルトの損失余命(日数)
年齢      男性     女性
00-04歳     16日     18日
10-14      14       16
20-24      5.7      6.4
30-34      4.8      5.4
40-44      1.7      2.1
50-54      1.3      1.6
60-64      0.46      0.57
70-74      0.28      0.37
80-84      0.027     0.036
(飯沼武、放射線医学総合研究所名誉研究員による)


 年齢によって損失余命が大きく違うのは、以前から言われていることですが、要因は二つあると思われます。
 一つは、年齢が若いということは、そもそも余命が長いため、放射線による影響で癌を発症する可能性が高まること。
 もう一つは、若い方が細胞分裂が活発なため、放射線による遺伝子の損傷で癌細胞が生まれる頻度が高まることでしょう。
 大まかな癌発症の確率は20代~30代の成人のリスクが基準に取られています。この表では、幼児は成人の約3倍のリスクがあることがハッキリ示されています。


 放射線によるリスクは上のとおりですが、人間は当然その他のリスクにも晒されているわけですから、その他のリスクの平均余命とも比較考量しておきましょう。

さまざまなリスクによる損失余命(日数)
貧困      3500日
独身(男性)  3000日
喫煙      2500日
自動車事故    207日
大気汚染     77日
室内ラドン    29日
火事・火傷    20日
飛行機事故    1日
(バーナード・コーエン教授の研究より)
 
 意外なことですが、平和な国家では「貧困」が最大のリスクのようですね。もっとびっくりさせられたのは、男が独身でいることが非常に大きなリスクとしてカウントされていることです。また、私達の身の回りに自然に存在する「ラドン」という元素の放射性同位体による被爆で1ヶ月弱の余命損失です。先に掲げた10ミリシーベルトの損失とは雲泥の差があります。実に520倍のリスクです。

(参考)WHOの資料より(世界平均、北米、EU、日本など地域ごとに数値が示されている)
日本人の日常的なリスクによる損失比較 
体重オーバー       1.92年(700日)
運動不足          1.78(650日)
たばこ            6.15(2250日)
大気汚染          0.54(200日)
発ガン物質         0.23(84日)


 安全とかリスクとか確率的な事象に対して、我々はいろんな指標を駆使しながら、恐いとか嫌だという感情ではなく、理性的な判断をしたいと思っています。
 左欄に掲げているウェード・アリソン著「放射能と理性」(なぜ100ミリシーベルトなのか)は放射能の影響を理性的に判断したいと願っている人には助けになると思います。


※1 シーベルト=シーベルト(sievert)は生体の被曝による生物学的影響の大きさ(線量当量)の単位。記号はSv。ある物質が放射線に照射されたとき、その物質の吸収線量を示す単位がグレイ(記号 Gy、定義 J/kg)。生体(人体)が受けた放射線の影響は、受けた放射線の種類と対象組織によって異なるため、吸収線量値(グレイ)に、放射線の種類ないし対象組織ごとに定められた修正係数を乗じて線量当量(シーベルト)を算出する。
Sv = 修正係数 × Gy

※2 ベクレル=ベクレル(becquerel、Bq)は放射能の量を表す単位である。1秒間に放射性核種が1個崩壊すると1 Bqである。
 

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登録日時:2013/04/26(22:34)

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