ユリウスさんのブログ

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効く文句(3) -心にも身体にも人生にも-

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  不適切な表現がございましたので、当該箇所を伏字に編集致しました。
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     Photo by wikipedia


Murder is a crime.
Describing murder is not.
[●●] is not a crime. Describing [●●] is.
-Gershon Legman-

殺人は犯罪である。が、殺人を書いても犯罪ではない。
セックスは犯罪ではない。が、セックスを描写すれば犯罪である。(ユリウス訳)


 この名文句は素晴らしい皮肉を言っている。こういう切れ味鋭い名言は大好きです。ところで、どこの国の文化にも表現にはいろんな制約がある。発禁本は世界中に山ほどもある。これで思い出すのは、わが国の「チャタレイ婦人の恋人(Lady Chaterley's Lover)」を伊藤整が翻訳し1960年に刊行したことが、刑法175条の猥褻(わいせつ)文書販売罪に問われた事件ですね。詳しいことは忘れたので、ネットで調べました。

裁判の要旨(by wikipedia):
1 わいせつとは徒らに性欲を興奮又は刺戟せしめ、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいう。
2 芸術作品であっても、それだけでわいせつ性を否定することはできない。
3 わいせつ物頒布罪で被告人を処罰しても憲法21条に反しない。
4 第一審判決で無罪としたが、控訴審で「右判決は法令の解釈を誤りひいては事実を誤認したものとして」これを破棄し、自ら何ら事実の取調をすることなく、訴訟記録及び第一審裁判所で取り調べた証拠のみによつて、直ちに被告事件について、犯罪事実を認定し有罪の判決をしたことが、刑訴法400条ただし書きに反しないとされた事例(4.については多数意見では触れていないが刑集には触れられている)※憲法21条は表現の自由の保障

 要するに有罪だということです。
 その結果、『チャタレイ夫人の恋人』は問題とされた部分に伏字を用いて1964年に出版されました。具体的には該当部分を削除し、そこにアスタリスクマークを用いて削除の意を表したのでした。勿論抗議の意を込めて。
 その後時代が下るとともに、このような規制も大幅にハードルが下げられたので、1996年に伊藤整の息子伊藤礼が削除部分を補った完全版を刊行しました。

蛇足:
1 本家のイギリスでも1960年に同旨の訴訟が起こっていますが、結果は陪審員の満場一致で無罪となったそうです。
2 最近、このような表現の自由をめぐる大きな事件はなくなりました。が、反対にむごたらしい殺人や理不尽な殺人事件は後を絶ちませんね。そのような不幸な事件を喜んでいるかのような、大げさなTV報道は見る気になりませんけど。


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