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よい啓発本 -佐藤優著「読書の技法」-

 佐藤優著「読書の技法」はたいへん啓発さることの多い本でした。若くもない翔年がいまさら読書術のハウツー本でもないのですが、知の巨人に見える著者がどんな読書法をしているのか、興味があったことが一つ、もう一つは翔年の人生の残り時間が少なくなったため、いい本にめぐり合いたいという気持ちが強くなってきたからです。読書時間に限りがあるという事実はハッキリ言って辛いです。更にもう一つ、今年に入ってから老眼がすすんで眼鏡なしの読書ができなくなってしまったため、そのうち読書の楽しみを奪われるのではないかという危機感があったからでした。(笑)


読書の技法著者:佐藤優価格:1,575円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る読書術というより、ものの見方、考え方、表現の仕方を含む「知の技法」の入門書なので、学生や知力を強化したいと望んでいる若い人に是非読んでほしい。他人の経験や知的努力を自分のものにするために。
「一生に読める本は限られている。速読は読まなくて良い本をはじき出すためにある」は名言ですね。
重要なことは、知識の断片でなく、自分の中にある知識を用いて、現実の出来事を説明できるようになること。
国家や企業のリーダーは物事を体系的に考えなくてはならない。
本は汚く読め。重要箇所に線を引いたり、囲みを作ったり、付箋をはったり、余白に書き込んだり。(ここだけ翔年も同じです(笑))
囲み部分をノートに写す。写本を作ることが目的ではなく、理解するために抜き書きをするという原点を忘れないこと。



高校2年から始めた抜き書きノート

 抜き書きノートは翔年も高校2年生(昭和34年11月3日)から今に至るまで、曲りなりに続けています。媒体は

大学ノート(学生時代) → 京大カード(主にサラリーマン時代) → パソコン(現在) 

と変遷しましたけれど。

 パソコン利用で強調したいこと。それはワープロソフトは使わないこと。使ってもいいけれど、ワープロ機能は使わずに常に単純な"Text"形式の文書にして保存すること。これはワープロの種類やバージョンの相違によって再利用できなくなることを回避するためにとても大切なことです。これさえ守っていれば、必要な時にTextを自分のワープロに読み込んで、飾り文字をつけたり、枠をつくって図表を貼り付けるなり、何とでも好きなように利用できます。
 翔年は「日記」,「抜粋ノート」,”Anthology” と「名言集」はPC-8800mkⅡ(1984年)以来、ずっとそうしてきましたので、今でも25年以上前の文字データを再利用することができますし、たまに再利用しています。
 これらは大量の文字の編集(切ったり、貼ったり、文字を探したり)のために便利なシェアウエアのエディター「秀丸」を使って、必要な箇所に持ってきて貼り付けるという訳です。秀丸は20年来の愛用エディターです。このエディターはものすごく多機能なのですが、翔年はごくごくその一部を使っているにすぎません。


抜粋ノートの中身(クリックして拡大すれば文字がなんとか読めます)

 懐かしいノートなので中をパラパラめくってみました。最初の4,5ページに抜粋しているものは
「愛と認識との出発」、亀井勝一郎、「三太郎の日記」、岡崎義恵の「阿部次郎論」、「ヴィヨンの妻」、河村瑞軒、出典不明?、「小さき者へ」、「惜しみなく愛は奪う」、ニイチェ、土岐哀果、「芸術その他」、大久保湖州等でした。

 1ページ目の抜粋のトップ
「小さく賢く、浅く鋭く、程よく世事なれる」(愛と認識との出発)

 4ページ目に英文の抜粋が眼にとまりました。
I am sick, and What on the earth is the good of it all ?
What good to them or me, I cannot see !
二行だけなので、今となってはどこから引いてきたのか、誰の文章かも分かりません。でも、若者の悩みの文章のようですね。 I cannot see!(私には分からない)という悲痛な叫びに共感して抜粋したのかも知れません。 (どなたか誰がどこに書いた文章かわかりますか? わかれば教えて下さい)



 なかなか啓発されることの多かった本でありましたが、一つだけ付け加えさせてもらうなら、電子機器(パソコンやスマートフォン)と読書の関係です。著者はほとんどノートも手書きですね。手書きは記憶を定着させるには最善の方法であることは間違いありません。しかし、再利用に難点があります。

 著者は「電子機器は避けるようにしている。電子機器は衝撃や静電気、さらにトイレに落としたときにデーターが消えてしまう危険性があるから」という理由をあげている。しかし、この心配は最近のクラウド技術によって杞憂に過ぎなくなっている。
 翔年の例でも、パソコンとiPadとiPhoneは必要な箇所は自動的に同期させている。クラウド技術を生かしたEvernoteやDropboxや7noteといったまことに便利な機能をもったサービスも充実してきた。著者にもうその心配はご無用ですよとアドヴァイスしてあげたいです。




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登録日時:2012/09/01(15:45)

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