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(続き、その3)多くの社会問題は経済政策の迷走に起因

 市場原理とは、『より良い製品、サービスにより高い値段が付く』というものですが、値付けというのは、需給関係に左右されますから、適正価格は絶えず変動するうえ、売り手、買い手の集団心理でオーバーシュート、アンダーシュートが生じます。

 

 すなわち、好況期はオーバーシュート(割高価格)、不況期はアンダーシュート(不当な安値)になりがち。

 

 規制、保護、談合がある時のように価格が固定されると、適正価格からの乖離が恒常化し、最適配分からのズレも恒常化するので問題ですが、例え、規制、保護、談合が排除されても、オーバーシュート、アンダーシュートによる、最適配分からの一時的ズレは防げない。

 

 最適配分のためには、価格のオーバーシュート、アンダーシュートを出来るだけ抑え、市場原理の歪みを正す措置が必要になります。

 このための方策が、物価上昇率を適正水準(先進国では大体2~3%)に調整するインフレターゲット政策です。

 

 物価上昇率の上昇、下降は、中央銀行(日本では日銀)の通貨供給量の増大、抑制で調整出来ます。

 

 しかし、現在、国家間の資本移動(資金移動)は概ね自由化されているので(資本移動の自由化は海外資金の有効活用、国内資金の遊休化抑制に必要で、これも自由貿易同様、国際的に最適配分を進める方策の一環)、通貨供給量を増大させても、それが諸外国より小さいと、物価はそれほど上昇しないし、為替も円高になります。

 これは国内景気を下げる方向(デフレ方向)に作用し、アンダーシュートを引き起こす方向に作用します。

 

 つまり、諸外国と比べた通貨供給量を適正に保たないと、物価上昇率の適正化(2~3%)や為替レートの適正化は出来ず、オーバーシュート・アンダーシュートによる市場原理の歪み、最適配分からのズレが増ことになります

 

 通貨供給量が諸外国に比べ少ないと、デフレ化、過剰な円高化が進み、経済停滞、輸入品による国内産業の壊滅、輸出困難化による輸出企業の海外脱出、経済の空洞化、賃金低迷、失業増大を引き起こします。 結果、資金、雇用の海外流出となり、最適配分からはずれる。

 

 一方、通貨供給が諸外国比で多すぎると、バブリー化、過剰な円安化が進み、経済過熱、過剰生産、過剰在庫、過剰雇用、過剰投資を引き起こします。 全てが過剰化していくのだから、当然、最適配分から大きく外れる。

 

 

 というわけで、この点でも民主党政権は経済政策を大きく誤っています。

 デフレが長年続くほどに通貨供給量を過小にしています

 

 デフレ=過剰円高ですから、経済の空洞化も進み、海外への企業と技術の流出、国内雇用の減退、フリーターの増大・固定化、国内若年層への技術継承の断絶が起きてます

 

 

(補足) インフレターゲットは実のところ、物価上昇率だけ見るのでなく、不動産、株式など資産価格やデリバテイブ市場まで目配せする必要があります。 物価上昇率が適正でも、資産市場やデリバテイブ市場でバブリー化ということもあるからです。

 

 で、資産市場やデリバテイブ市場での価格適正化ということまで考えると、中央銀行の通貨供給量をコントロールするだけでなく、金融機関の貸し付け量・投資量・投資種別などのコントロールも必要になってくる。 

 つまり、資本規制、特に景気変動に応じた動的資本規制が必要になってくるのです。

 

 こういうことは、民主党政権の頭にほとんどないです。

 

(補足) グローバルな資本移動がほぼ自由化している現在では、旧来の、短期金利調整だけの金融政策の効力は弱まっている。 国家間の資本移動には、物価上昇率を考慮した実質金利が効くからである。 短期金利調整よりも、通貨供給量(諸外国比)の調整がより重要になるのです。 

 

 旧来型の金融政策(伝統的金融政策)を異常に重視する日銀や、それを黙認する民主党政権は、やはりおかしいのです。

 

 

 

 

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登録日時:2012/02/12(13:15)

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