【大和証券オフィス投資法人】「新宿マインズタワー」の空室の

[TIW藤根 靖晃さん]

「新宿マインズタワー」の空室の埋め戻しを完了し、今後は外部成長に注力

＜今後のDPSの回復は既に織り込み済みだろう＞
旗艦ビルの「新宿マインズタワー」から大口テナントが退去したことや、旧スポンサーの信用力低下を受けた借入条件の悪化、物件売却による借入金返済により
低LTV（有利子負債比率）になっていることから、DPSが非常に低水準になっている。これらの要因が平常化することで、中期的にDPSは6,500〜
7,000円程度まで回復が可能と考えられる。その場合の分配金利回りは4％台半ばとなり、相対的にみて妥当な水準といえよう。
＜今後の物件取得の進捗に注目＞
「新宿マインズタワー」の稼働率は昨年1月の大口テナントの退去により73.3％まで落込んだが、賃貸条件を柔軟に対応したことなどから10/11期
（6-11月）末には99.4％と空室の埋め戻しは完了した。ただし、フリーレント期間が6カ月〜1年弱あるため、収益寄与は段階的となる。今後の焦点
は、物件取得による外部成長。10/11期末のLTVは28.1％と非常に低く、40％台半ばまで高めた場合の物件の取得余力は700億円余りと大きい。
引続き優良物件の市場への放出は少なく、今後の物件取得の進捗が注目点。（堀部　吉胤）