ユリウスさんのブログ

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ジャスミン革命の余波 - 中東から中国へ

 このエントリーは主に宮崎正弘氏の「国際ニュース・早読み」から得た情報を軸に、webの情報と照らし合わせつつ、翔年の期待を書いています。

 政府に抗議する一青年の焼身自殺事件に端を発する反政府デモが、チュニジア全土に拡大し、軍部の離反によりザイン・アル=アービディーン・ベン=アリー大統領がサウジアラビアに亡命し、23年間続いた政権が崩壊したのが、今回の中東流動化のはじまりでした。チュニジアを代表する花がジャスミンであるところから、誰が名づけたのか「ジャスミン革命」という素晴らしい名前がつけられた。強権的な政府がどんなに隠そうとしても、ジャスミンの魅惑的な香りを封じたり、消すことはまず出来ないでしょう。

 アラブ世界ではチュニジアと同じように民主主義が機能していない国が幾つもあるし、それらの国々の置かれた状況はたいへんよく似ています。たとえば、モロッコ、アルジェリア、エジプト、ヨルダンなどが高失業率、食品インフレ、過度の警察権力の行使、人権侵害などの問題を共有しています。

 一方中国や北朝鮮の状態もひどいものです。アラブの若者だけではない。中国の若者だって、権力を持つ共産党に抑圧される環境を望んでいるでしょうか。若者は意思の自由、消費の自由、移動の自由はもちろん、言論の自由、出版の自由、職業の自由なども当たり前に求めると思う。北朝鮮の若者だって今に目覚めるでしょう。
 強権的な政府の下にあっても、多くの若者は「できることなら、民主主義体制の下で、選挙を通じて、自らのリーダーを自らの手で選びたい」と心の中では思っているに違いありません。

 中国では、20日の各地の集会は当局の厳しい取締りによって残念ながら不発に終わってしまいました。ただし、これぐらいで地下のマグマはおさまらない。宮崎正弘氏の情報によると27日に第2弾の集会が計画されているといいます。それも中国当局の警戒網をかいくぐる為にこんな智慧も使っているそうですよ。

1 集会の呼びかけに「両会」という言葉を使っている。3月に全人代と政商総会が同時開催されるので、この両方の会合のことを「両会」と呼んでいるので、彼らの集会名が「両会」、これなら機械的にwebから削除することはできませんね。

2 ネットで天安門とか天安門事件とかの言葉を使うと、当局に直ぐに察知されてしまうので、「88」の暗号になっているそうです。「88」=8*8=64 、従って1989年6月4日に起きた天安門事件を表しているのだという。88を忘れるなという訳です。なかなかやりますね。
 
 翔年は中国の若者も相当相当たくましくなっていると感じて嬉しくてなりません。こういうマグマは、遅かれ早かれ地上に噴出するに違いないと信じています。
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