映画ずきのしんちゃんさんのブログ

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さて来年は・・・

さて来年の株式市場はどうなるのだろうか?
前の日記にも書いたように、日経平均のチャートを見る限り、短くて来年の5-6月まで、しかし最悪なら数年におよぶ停滞局面にはいってしまう可能性があるような気がする。つまり1年の調整できりかえすか、数年におよぶ低迷になってしまうかの岐路にあるのではないだろうか。どちらになるかは、いくつかの大きなスイッチがどちらにはいるかできまるのではないか。
 まずはアメリカの経済がどこまで後退するか、ということだ。まずサブプライムの損失がどれくらいになるか、まだよくわからない。シテイなどの損害が予想の倍とかいわれているが、どうももっとありそうで、もしかすると中小に破たんするようなところがでてくるかもしれない。住宅価格もどこまで落ちるか、よくわからない。強気筋は、住宅が個人消費に与える影響は小さいといっているが、雇用者数などの変化をみていると、楽観的すぎるのではないか。FRBが金利を引き下げるから大丈夫といっている人もいるが、原油がこんなにあがって、インフレ率も限度いっぱいというときに、じゃんじゃん金利をさげられるとも思えず、政策が手詰まりになる危険もある。NYダウはまだ長期の上昇トレンドをかろうじて保っているように見えるが、ボリンなどの動きは不穏で、本格的に下降してゆく可能性は少なくない、と思われる。
 そうしたアメリカ経済の減退を新興国経済の旺盛な需要が補えるというのも、かなり疑問だ。新興国経済も製品の最終消費は結局アメリカ市場であるという指摘もあり、上海指数は五輪をまたずに頭打ちになっており、コマツなどが下げはじめていることからみても、デカップリングの理屈だけでは、投資家に新興国経済関連銘柄を買う意欲をもたせることは難しいのではないか。
 アメリカも日本も経済の実勢が悪いので、為替は、弱い者の比べあいになっていて、明確な方向はでないかもしれないが、少なくとも金利差は縮小してゆくことは間違いないし、NYのダウはまだそれほど下げていないだけに、下げる余地は大きく、NYが本格的に下に向かえば、それに連動してドル安へふれる可能性の方が高いのではないか。
 NYが下向き、為替が円高方向への可能性が高いとなると、
日経平均があげるためには、内需が頑張らないといけないが、
どうにもそんな力があるようにはおもえない。労働分配率を低く抑え続けてきたために、格差が開いているところに、さらに減税措置が打ち切られ、年金への不安がかつてなく高まっているうえ、消費税の増税計画まで公然とでていて、どうして個人消費が拡大する可能性があるだろうか。
 したがって、日本については、なんらかの形でーつまり福田政権が一念発起して「成長重視」の政策を打ち出して無事に予算をあげ、さらに「社会保障」への信頼を取り戻すのに成功するか、あるいはいっそ解散総選挙の後、安定した政治的多数派が形成されて、成長重視へかしこく舵をきれば、徐々に内需への期待が高まるかもしれない。だが、今のところ、どちらも望み薄である。だから、結局日本の株式市場は、自律的に下降トレンドに立ち向かうような覇気はなく、NYの振れにひきづられてゆくことになるのではないか。
 そんななかでかろうじて期待がもてるとすれば、どんなセクターだろうか。ひとつは間違いなく環境関連だろう。民主党が大統領選に勝つかどうかはわからないが、その可能性もあり、洞爺湖サミットもあるので、代替ネネルギーや省エネなどがテーマになるに違いない。
 もう一つ噂されているセクターは、意外にも電機のようだが、はたしてどうだろうか。NYダウよりもナスダックの方が形がいいのは事実で、シリコンサイクルが上昇に転じると指摘しているエコノミストがいる。任天堂にからむ銘柄なども下げていないようだが、もうひとつ確信がもてないでいる。
 いずれにせよ、まだ全体がどこで底を打つか慎重に見極めつつ、全体の引き潮の中でも残れるようなたくましいものをみつけるしかないのではないか。
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