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シンクグローバル4-中国市場の動向-

ブッシュ大統領のサブプライムローン借り手救済策の発表と、英国中央銀行の利下げを好感して、NY株式市場は先週、高騰しました。
いつものこととはいえ、このアメリカの能天気さには、呆れてしまいます。これだけ問題の深刻さが明らかとなっても、まだ懲りずにババ抜きを続けたいようで、どうやらこの国は、行き着くところまでいってしまわないと分らないようです。
先の借り手救済策は、金利上昇の変動時期を5年間遅らせるだけの一時凌ぎの対症療法であり、国の財政でローンの肩代わりする等の借入金の減額ではないため、問題の本質は何も解決していません。何故なら借り手の多くは、不動産物件の値上がり、転売を当てにした過剰ローンを組んでいると考えられ、ローンの減額がなければ遅かれ早かれ返済が滞り、デフォルトの多発は避けられないと考えられるからです。
よって、急激な景気減速感は和らいだものの、アメリカ経済の衰退傾向に変わりはないと考えており、この国の経済、通貨に依存する投資は控えたいと思います。
一方の大国、中国については、株式市場、不動産市場にバブルが発生しているのではないかとの懸念が囁かれていますが、私は以下の理由により、少なくとも香港株式市場はまだまだ期待が持てると考えています。
①高いインフレ率
中国政府発表の10月時点での消費者物価指数は、前年同期比で約6%と非常に高い上昇率です。(特に上海等の沿岸大都市群では、こんな生易しいものではないです。)
よって利回りが年6%を超えないと誰も運用しよう(資金を投資しよう)とはしないはずで、当然、株式市場のパフォーマンスはそれを上回ると考えられます。
蛇足ですが、中国政府は物価上昇を抑えるため、食料品を中心に輸出に規制をかけるとの報道がありました。これによる影響で日本のインフレも加速することが予想されます。
②通貨の上昇
今現在は、1ドル=約7.4元で少し落ち着いていますが、①に書いたように国内の元調達金利がドル等の外貨より高く(6%を超える)、外貨を保持していては損失が拡大するので、元需要が高まり、元の為替が上昇すると考えられます。元が上昇すれば、円換算での為替メリットが享受できる可能性があります。(現在は、直接元に投資する手段がないため、あくまで株式を通しての利益享受ですが。)
③香港市場の中国本土への開放
現在、中国投資家の香港市場への投資は原則できない(実は既に企業経営者が香港旅行を口実に香港を訪れ、口座を開いて利益を運用しているとの情報があります。)のですが、中国政府はこれを解禁する方向であることです。香港市場に上場する中国企業の株価が上海市場に比較して割安(両市場に上場している企業は45社あります。)なために、これが是正され、香港市場が高騰する可能性があります。
よって、私の今後(来年)の運用方針は、
・中国株(香港株)、インド株(場合によっては、ロシアを加える可能性有り)の長期、積立投資
・日本株の鞘取りによる短期利益の確保
(日本株については、アメリカ市場に大きく依存するため、今後大きな上昇は期待できないとは考えているのですが、ファンダメンタル的に割安であること、中国、アラブの国有投資ファンドが日本市場への投資を表明していることから、短期的に利益が期待できるのではと考えています。)
としたい思います。
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5件のコメントがあります
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    socialcolorさん
    2007/12/16 08:57
    みやまな鉄砲長さん

    >アメリカがやっていることは逆に市場を過剰に反応させてしまっている気がします。。

    余計なことをするから、それを期待した動きが出て市場を読みにくく、不安にさせているように思います。
    ここは一つ、市場に任せた方が早く解決するのではと。(凄い’痛み’を伴うでしょうけど、そこはそれ、自業自得ということで。自己責任が取引の大原則ですから。)

    >この前中国行っておられたので、投資対象としてどう見られているのか気になっていたところでもあるんですよね

    私がこれを書いた直後から、香港市場の下落が止まりません。中国の利上げが理由なんて言われてますけど、上海市場はとっくに下げ止まってて、なんか不気味な気がしてます。
    一時的なものだとは、思いますが・・・。

    長くなるので、本文では書かなかったのですが、香港市場はドルペッグであることでアメリカドルの影響を受けるんじゃないのとの疑問、中国はドル-元の為替操作しているので、そんなに為替が動かないんじゃないのとの疑問を持たれた方が相当数おられたんじゃないかと思います。
    これについては、早晩、香港はドルペッグを解消、中国は元の切り上げを含め、為替操作を緩める(正確には、良くも悪くも中国経済の規模が大きくなり、政治的にも経済的にも出来なくなる)と観ているので、その考えに基づいて本文を記載しています。
    追記させて頂きます。
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    みやまな鉄砲長さん
    2007/12/14 02:25
    ひさびさにみにきたら「シンクグローバルシリーズ」がでてるー
    (^_^)/

    アメリカがやっていることは逆に市場を過剰に反応させてしまっている気がします。。
    この前中国行っておられたので、投資対象としてどう見られているのか気になっていたところでもあるんですよね(^^ゞ

    ②はやっぱり為替をよくやるせいか気になっているところでもあります。先月か円キャリーがどうこう中国政府が言っていたのを思い出しました(^^ゞ
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    Tanpanさん
    2007/12/10 00:29
    いえいえ^^
    socialcolorさんの日記はとても有益なので(えらそうな感じでごめんなさい)読まずにいられないです^^
    私は8月までインド株の投信を持っていましたが売ってしまったので今現在新興国関係の投資先を持っていない状態です。
    そんな所に今回の日記・・
    新興国投資は長い目で見ることが大事ですよね。
    なので積立投資・・良いですよね^^
    私はものぐさなので投信を利用します。しかも自動的に口座から天引きしてくれるの・・
    探します。(^^)
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    socialcolorさん
    2007/12/9 23:38
    Tanpanさん

    真剣に読んで頂けるだけでもありがたいのに、いつもコメントありがとうございます。
    有望な市場とは思うものの、そこはやはりリスクヘッジを考えて、時間分散が必要かと。成長国の株式市場では、ドルコスト平均法が確実かつ、有効な手段であることは、歴史が証明していることでもありますし。
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    Tanpanさん
    2007/12/9 21:22
    こんばんは^^
    米国の借り手救済案は本当に先延ばしなだけの案でしたね・・
    先が思いやられます@@

    なので、
     >中国株(香港株)、インド株・・の長期積立投資
    に強く惹かれました・・
    長期積立ってのが良いですね^^